第4話 異世界の文化についての授業
次の日から常識を知るための講習が始まった。色々とこの世界の仕組みやこの国の文化を学ぶことができた。
まずこの世界では魔法がある。近世ヨーロッパと言いたいところだが魔法とともに発展してきたため、各分野で発展してる。
まず衛生。上下水道が完備され、トイレも水洗だった。毎日風呂に入る週間があり、平民階級にも銭湯に似たものが普及しており16世紀ヨーロッパ的な悲しい所ではなかった。
次に教育制度。小学校から大学まで存在し、識字率は60%に近い。義務教育ではないものの、多くの人が学校に通っている。
さらに魔法学園というものが存在し、学校卒業後そこで魔法について学ぶことが出来る。また貴族が通う王立学校、商人が通い商業の知識を学ぶ商科などがある。
これらの学校は基本的に大規模な都市に存在している。この世界の大学は、王都のみであり文官としてこの国の文化や歴史、法律、魔法理論など様々なことを学べる。
その後魔法に優れた人間は魔道院に進む。
また、意外なことにそれぞれの職業に特化した専門学校もある。
例えば料理人を育てる料理専門の学校、鍛冶師になる為の鍛冶屋専門、冒険者になるための冒険者のギルド、農業を専門的に学ぶ農家専門等々。他にも様々な分野が存在する。
ちなみにこの国の通貨単位は銅貨、銀貨、金貨、大金貨、白金貨、と続いていく。
俺が貰う予定の金貨を見せてもらったが大体10万円金貨と同じくらいのサイズ感だった。だとすると換算すると100万円ほどだな。異世界の知識だが意外と安いなと思っていたが、文化の発展的に質素な暮らしをすれば一年は持つらしい。なるほどな。
しかし先生に話を聞くと毎月金貨を10枚貰えるらしい。そう考えると慰謝料とすれば妥当なのかな。未だに例がないことだが。
取り敢えずビバ!不労所得!!
最後に、この国の名前はアスタルテ王国といい、この大陸で二番目に大きい国である。一番は帝国らしい。
図書室のようなところで勉強を教わっているが先生は王族に勉強を教える家庭教師だ。
小話を挟みながらの勉強なので非常に分かりやすく文化を学べている。
ここ王都には大きな河川が通っているため昔の庶民は水浴びをすることも多かったようだ。ここから恐らく衛生観念が生まれたのだと思われる。王都は巨大であり20万人程が生活している。
地球基準で考えるのは止めておこう。
しかしこの人口を養うためにはかなりの農地と労働力が必要になると思う。これを先生に聞いてみたところ天才と称される魔法使いが肥料を作る魔法を生み出したそうだ。
その人は魔道院で働いているらしく植物学者としても活動している。俺の幼馴染に植物好きの人がいたが曰く異世界では植生が大きく異なるのではないかという説を唱えていたな。少しだけ植物の知識も教えてもらったから確かめてみたい。
しかし肥料を作る魔法か…もしかして窒素をアンモニアに生成する的な、ハーバーボッシュ法的なやつを無理やり魔法で引きこしていたりするのではないだろうか…
だとしたら人口はもっと増えそうだな。
話は変わるがギルドがあるって話だったが恐らく魔獣の類もいるのだろうか。まあ今のところは王様の言葉に甘んじて居候したい。三回ほどの講座で終わるらしい。
国の歴史などは後回しにするらしいのでそのくらいになるのだろう。余談だが製紙技術は滅茶苦茶進んでいるらしく現代のコピー用紙と遜色ないものだった。これも魔法でつくられたらしい。
魔法って便利だな
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王国
大陸内で帝国に次ぐ大国。
人口統計はしていないがおよそ300万人が住んでいる。
亜人の人口が極端にすくないため若干の偏見はある
魔法技術と科学技術を混合した最新技術により特定の分野が遅れている。
地球人からみると歪な発展をしているように見える。
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