その2 宿敵よりも事件が大事
昼時なので、馬車を適当な場所で降りて、昼食を取る事にする。
だが、まだまだ解決しなければならない事件は山のようにある。1分も無駄にしたくないので、サンドウィッチ(前とは違う味)をホームズの口に押し込んで5分以内に食べ終えさせた。
そして、次なる地へと向かっていた時に目撃してしまったのだ。
ホームズの宿敵モリアーティ教授が普通の馬車に乗っていたのだ。彼も目撃したのか、降ろしてくれと変顔でせがんできた。
が、教授は会おうと思えばいつでも会える。一件の案件を逃せば、今月の売上に響いてしまう。
私はホームズの頼みを無視して、そのまま目的地へと走らせた。
だが、ここである問題が起きた。
私にいいなりのホームズもさすがに今回の事に腹を立てたのか、次の案件でかなり雑に犯人を決めてしまい──しかもそれが間違いで──周りがパニックになってしまった。
確かに宿敵を見過ごしたのは私だが、だからといって、他の客に、事件に八つ当たりしても彼らからしたら迷惑でしかない。
私はすぐに立ち直るようにと拳で教えてあげると、効果てきめんだったのか、二秒で真犯人を特定してくれた。
次から反抗的な態度をとったらこうしようと頭の片隅で思いつつ、コリネットおばさんの所へ馬車を飛ばしていく私であった。
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