第7話 しゅうすいまる

ゆき「そういえばシャーベットちゃんに聞くの忘れたけど……どこの出身だっけ??

それに、ぱかぱかーってどっかで聞いたような・・意味はばいばいってことだよねっ」



絵美「うちも両親が共働きだから、あの子の気持ちがわかってしまって……寂しいんだよね。本当に、、」


ゆき「絵美ってやっぱ、優しいよね。」




その後しばらくし、絵美無二とそれぞれの家に着いた。


そしてその日の真夜中シャーベット家で

丑三つ時にシャーベットが一人で音をたてず、静かに起き

まるで何かに、いざなわれるかのように家を出た。


ほぼ同時刻に無二家で、何かを感じ取るかのように

突然にぇにぇが起きだし。。ただならぬ様子で無二を起こす。


にぇにぇ「無二、無二。なんや嫌な気配がするにぇ。 昼間あった、シャーベットいう娘の方向が……おかしな空気に包まれてるにぇ……」


無二「こんな夜更けになあに、、まだ寝足りないよ……」




一方、シャーベット本人は

夢遊病でもかかっているかのように学校のほうへと向かっているのだが、

シャーベットの頭の中に、ずっとこっちにおいで………そう、こっちのほうへ……という声が響き渡っている。


目は虚ろで、導かれるままにシャーベットの足取りが一歩一歩進んでいる。


すると、校門前でリュミエールがじっと手招きをしシャーベットを誘導しているのだ。



だが、リュミエールの目が……いつもとは違いどこか虚ろで生気が感じられない。


あたりはすっかり真っ暗で、リュミエールの付近には色が黒く渦をまいたような大きな穴が広がっている。


リュミエール「そう、そのままここにおいで。」




シャーベットの足が穴までもうあと二歩、一歩とちかづいた瞬間体ごと、ものすごい勢いで吸い込まれそうになっている。



そこへ、無二がなんとか目を覚まして現れ


にぇにぇが聞いたこともないような言葉を唱え始めるっ。


にぇにぇ「ディサポイントダークホール!!」



辺り一面の星たちから、一気に光が穴へと集中し 黒い異様な穴が轟音と共に

一気に消し去られていくっ!!!



そして、

リュミエールと、シャーベットは気を失い月明かりの下で、照らされるかのように倒れていた。



無二「大丈夫??二人ともっ?! 一体こんな夜更けになにがあったの?」



シャーベット「oh..ホワッツハプン??・・スパシーバ、サンキューームニ。」





その時電信柱の物陰から

無二は、あたりに何者かの気配を感じた。


???「チッ、勘のするどい小娘め。もう少しでボッチ娘を穴にひきずりこめたものを……邪魔しやがって。」




「次の機会には必ずこの小娘も無二という文字どおり、無に還して

送ってやるからな。」




すると、


にぇにぇの様子が一気に変わり、


にぇにぇ「おいしいホールと一緒にぽんぽんに吸収するにぇ。」

と言い出し、目が開けられないほどの吸引力で

瞬く間に不審な男性もろとも、吸い込んだ。








「ぎぇえええええ……す、すいこまれ!!!ば、ばかなあ!!!」





謎の不審男性名を集水丸

という。言い残すかのように、



集水丸「我にとって、ぼっちは最悪すぎた………だからこそ

そんな思いをぼっちのやつらに味わってほしくなかっ………」




跡形もなく、不審な男性の姿は消え去った。無二が、ふと気づくと<水色の虹の息吹>が宙に舞いすこしづつ無二の方へちかづいている。





この水色虹の息吹、にぇにぇのしっぽにつけられる??




さっそくにぇにぇにはめこむと、

きづかない間にけがしている箇所が、穏やかな光とともに治癒されていく!





無二「にぇにぇっ!あんたってすごい!!さっきみたいなことできたの??」


にぇにぇ「もっとほめてほめて。」



無二「集炎丸。あなたの気持ちもわからなくもないけれど

間違っているように見える……」


「ぼっちの人も、たまたま運よくみんなと一緒にいる人だって、みんな一生懸命生きていて……

誰だって辛い事や悲しい事もあるんだよ??」


「過去は変えられない……そんな中でも嬉しい事も見つけ出せるんじゃないのかな……。少なくとも私はそう……」



無二は二人を、応急処置し落ち着かせていると……

まつが魔方陣円盤に乗り現れた。



マツ「無二!無二!そ……そいつは王の一人だ、

よくぞ倒してくれたねっありがとう。」



マツ「これで残るはあと5体、いったいどこにいるのやら」


「あ、そうそう!そういえば

もし追手がくるといけないから、あちきが渦魔を使うんで、

いったん中に避難してくれ。


ちなみにこの渦魔の中の仕組みは、外側は渦で一時的に敵が近寄れないようになっていて

最深部は、何部屋か設置してあり、泊まれるようになっているから。」


すると無二は、リュミエールやシャーベットを部屋に寝かせて回復を待つ。




まつ「もう遅いしあちきが後はしておくから あんたも早くかえって休みな?」


そういわれると無二もその日は家に帰り

体を休めることにした。




~翌日の早朝~ 



無二家で無二は

豪華な朝食を食べたあと、


「いってきまあーーす!」


と挨拶し、颯爽と玄関を出て出発した。


すると、わざわざ絵美が迎えに来てくれていて、

絵美「おっはあーー!無二、聞いたでえっ??

まつさんからっうち爆睡してて知らなかったけども昨夜、一人倒したらしいやん!!」


「あんた水臭いわ、言うてくれたら

うちも手助けしにいったのに・・・」


無二「ごっごめん絵美、夜遅かったし起こしたら悪いと思って汗

今度なんかおごるから、大目にみて!」



そして、ゆき家でゆきと合流すると

ゆき「あ、ふたりともおっはよう!!」



ゆき「昨日あたしもまつさんから、

言われてたうちの一人倒したって通信棒で聞いて、あと渦のお部屋の話めっちゃ興味津々なんやけど☆」


絵美「それにしても……ぼっちの気持ちとかこのなかならあたしが一番分かると思うねんけどなあ。」


「もし昨日そいつとあってたら、共感と説教してそう。」




そうするうちに、イツメンで学校に向かった。教室に入るなり、リュミエールとシャーベットに出会い


二人は無二に何度も何度もお礼をいってくる。



そして昨日はいなかった絵美とゆきに事の顛末を話した。



リュミエール「本当にみなに迷惑をかけ、すまなかった……ありがとう!!」



無二「いやいや第一あれは取りつかれていたし、

二人ともたいした怪我もなくてほっとしたよっ」


シャーベット「キノウハアリガトウ」


以前よりぐっと仲間同士の距離が縮まった感じだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る