素敵なお話いっぱい書いてね!〜小説家のあなたが“ファンな”あの子にご奉仕される〜カクヨム編【CV:五月あめ】
加藤ゆたか
1.起きて。昨日は遅くまで書いてたね。頑張っててえらい!
あれれ?
こんなところで寝てる……。
机によだれなんか垂らしてる……。
昨日は疲れてたのかな?
起こしちゃかわいそうかな?
……もしもーし。
あっ、動いた。
ふふふ。
かわいい寝顔だね。
ほっぺをつつくと反応があって面白いな。
本当はこのまま寝かせておいてあげたいけれど。
これも私の役目ですから。
ほら、起きて。
おーい、起きて。
ゆさゆさ。
って、口で言ってもダメか。
起きろー。
……起きた?
起きたね。
おはよう。
今日もいい天気だよ。
昨日は遅くまで書いてたね。
え? 三時?
そんな時間まで書いてたの?
そっか、それじゃ眠いよね。
でも、頑張っててえらい!
毎日、毎日、小説書いてるんだもんね。
私はあなたのファンですから。
本当に楽しみにしてるんだよ。
え……?
ごめん、って……。
なんで謝るの?
いいんだよ、自分のペースで。
私、本当はね。
あなたの体調が一番大事。
本当は無理しないでほしい。
夜はしっかり寝てほしいよ。
そうそう。
頑張ってるあなたも好きだけど。
あなたの笑顔が一番大事なの。
ほら、元気出して。
私がいるんだから。
そうだ、これ。
バナナを買ってきたの。
朝から元気になって欲しくって。
それとトーストもあるよ。
一緒に朝ご飯食べよ?
今日はいい天気だから、きっと素敵な一日になるよ。
んー?
コーヒーも飲みたいの?
いいよ、入れてあげる。
私特製のブレンドコーヒー。
ええ?
普通のでいいって?
大丈夫、私に任せて。
今度は失敗しないから。
きっと美味しいコーヒー、飲ませてあげる。
目が覚めるくらい飛び切りのコーヒー。
ねえ、ちょっと!
なんで苦笑いしてるの!
もう!
……そんなにダメだった?
たしかに苦みが強かったかなとは思ったけど。
この完璧美少女の私にだって、失敗することはあるよ……。
え?
慰めてくれるの?
ありがとう。
あなたは優しいね。
だから私、ずっとあなたのサポートをしたいと思ったんだよ。
うん、もう一度チャレンジしてみるよ。
待っててね。
きっと美味しいコーヒーを作ってみせますから。
ぐつぐつ。
コトコト。
フィルターをセットして。
粉を入れます。
ゆっくりお湯を注いで。
いっかい。
にかい。
さんかい。
うん! いい匂い。
さあ、出来ました!
飲んでみて。
どう?
おいしい?
そう!
よかった!
実はね、私、練習したんだ。
あなたに美味しいコーヒーを飲んで欲しくて。
素敵な朝を向かえてほしくて。
報われたなぁ。
これから毎日作ってあげるからね。
私、あなたのファンですから。
あなたのためなら、何でもするからね。
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