寝取られた元カノ?、知らない許嫁、陽キャな幼馴染も皆要らない。俺の望みは平穏な高校生活だ!

@kana_01

第1話 プロローグ


始まりました。

最初はゆっくりと流れます。

宜しくお願いします。


――――――


 俺立石達也(たていしたつや)。今年県下有数の進学校長尾高校に入学した。まあ父親の希望。


 俺は中学から身長が高く百七十八センチある。もう伸びないと思うけど。髪の毛は短髪、シャンプーが面倒だから。目が鋭く顔が怖いと言われる。父親譲り。


 だから女友達などいない…訳ではないが、ほとんどいないと言っていい。男友達も少しはいる。いやいた。みんな別の高校に行ってしまった。


 高校では今の所ボッチ。顔つき悪いから余計。でも陰キャではない。もちろん陽キャでもないけど。


 小さい頃から爺ちゃんの教えで武術を習っている。まあ、空手や棒術みたいなものだけど。


 もう入学して一ヶ月。家のある駅から学校のある最寄り駅まで五つ。今日も改札を出て学校に向かう。


 教室に入るといつも視線を感じる。ちらりとその視線の方向に目をやると窓側一番前の席に座る女の子がこっちを見ている。


 俺が唯一名前だけ知っている女の子。本宮涼子(もとみやりょうこ)。同中だが話した事はない。別クラスだった事も有るけど。


 身長は女の子の中では高い方。ショートカットで目がクリっとして可愛い顔をしている。胸も大きく、男子からも人気があるようだ。今日も他の男子に声を掛けられている。


 俺が視線を向けると窓の方を見て視線を外された。




 俺が席に着くと

「おはよう達也」

「健司おはよう」


 入学してただ一人俺に挨拶をしてくる同じクラスの友人。高頭健司(たかとうけんじ)。俺の前に座っている。


 身長俺よりちょっと低い位。髪の毛はきちっとセットしていてイケメン。性格穏やか。


「達也、なあ一緒にバスケ入らないか。お前なら直ぐレギュラー取れそうなんだけどな」

「ボールを扱う運動まるっきり駄目なんだ」


「どう見ても運動神経良さそうに見えるんだけどな」

「気の所為だよ。それより健司はどうなんだ。もうバスケには入部したのか」


「まだだよ。お前と一緒に入ろうと思ってな」

「なんで俺を誘うんだ?」

「お前となら楽しくやれそうだからな」

「そ、そうか」


 そんな話をしている内に担任の桃坂桃子(ももさかももこ)先生が入って来た。背は低いけど小動物の様に可愛い。

 今日も体にピッタリのスーツを着ている。生徒から人気がある。図書室管理の先生だ。


「皆さん。もうすぐGWですが、その前にクラブ活動は決めて下さいね。運動部に入らない人は生徒会でも文芸部でもいいですよ。図書委員誰か入ってくれると嬉しいな」

「「「…………」」」


 連絡事項を伝えると直ぐに出て行ってしまった。


 


 今日の授業も終わり、俺は職員室に向かった。ドアの前ちょっと緊張する。一呼吸おいてドアを開ける。


ガラッ。


 ドアを開けたはいいが…。目的の先生が何処に座っているか分からない。キョロキョロしていると

「あっ、立石君なにか用かな?」

 

担任の桃坂先生が声を掛けてくれた。先生の側まで行くと

「先生、俺図書委員になりたいんですけど」

「えっ、君が?」

「いけないですか?」

「いや、いいのよぉ。じゃあこの用紙のここに名前書いてね。今二年生がいるはずだから、一緒に行きましょうか」

「はい」


 桃坂先生に案内されて図書室に行くと入り口のすぐ傍の受付に女子生徒が座っていた。PCのキーボードを叩いている。


「三頭(みかしら)さん」

「はい、あっ先生」


 桃坂先生の方を向いて後に立っている俺の顔を見ると

「ひっ!」


「驚かなくていいわ。こちら一年生私のクラスの立石達也君。今日から図書委員になってくれるの。色々教えてあげて」

「立石達也です。宜しくお願いします三頭先輩」


「は、はい」

「じゃあ、お願いね」

「えっ、先生」

 先生は俺を紹介するとさっさと図書室を出て行ってしまった。先輩は、俺の方を見ると


「わ、私三頭加奈子(みかしらかなこ)。た、立石君。よ、宜しくお願いします」

「はいこちらこそお願いします」

 どっちが上級生か分からない。


「じゃ、じゃあ早速図書室の運用の事教えるわね」


 最初、図書室を利用していた生徒達も俺が図書委員だと分かるとまた本を読んだり勉強をし始めた。



「立石君、図書室は毎日開けるけど、図書委員で持ち回りしている。三年生も含めると君を入れて三人だから一人一週間で二回担当する事になるわね」

 一学年一人かよ。来年どうするんだ?


「書棚の本の出し入れは後で説明するとして、私の目の前にあるPCの中に入っているソフト、今開けているやつね。これが図書管理システム、本の貸出返却処理や図書カードの作成、生徒の利用者カードの作成をするの。実際に処理が発生したら教えるわね」


 三頭先輩は、自分で話をしている内に何とか俺になれてくれたようだ。


一人の男子生徒が受付に来た。

「この本借りたいんですけど」

「分かりました」


 三頭先輩は利用者カードと本を受け取ると貸出処理をし始めた。一通り終わって本を借りに来た生徒に本と利用者カードを返しながら

「本の貸出は二週間です。後に貸出予約が入ってなければ延長が出来ます」

「ありがとうございます」


本を借りた生徒が受付を離れると

「立石君、本の貸出の実例が入ったわ。今から説明するね」




 五時半になり予鈴が鳴ると

「立石君、今図書室を利用している生徒達が帰ったら本の書棚への返却処理と締め処理を行うわ」

「はい」



 ほんの五分で図書室を利用していた生徒達が全員退出すると締め処理を終えた先輩が、


「後は、図書室を一回りして汚れていないか、忘れ物ないか確認して退出。入り口の鍵を掛けたら、鍵を桃坂先生に返して終わりよ。先生が帰っている場合、職員室の鍵ロッカーに自分で仕舞うの。立石君明日も来て貰えるかな?」

「いいですけど」

「じゃあ、明日は開室処理から始めようか」


俺は三頭先輩に付いて職員室で鍵を返した後、下駄箱に向おうとすると

「立石君、入部してくれて嬉しいわ。君が入ってくれなかったらほとんど毎日私一人がやらないといけなかったから」

「えっでも三年の先輩と順番じゃ」

「それは建前よ。明日から宜しくね」

 なんか三頭先輩が怖く見えて来た。


―――――


 始まったばかりです。まだイベントは起きていませんが、

これからの進展をお楽しみ下さい。


次回をお楽しみに


面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。

感想や、誤字脱字のご指摘待っています。

宜しくお願いします。

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