今、考えるべき社会論

NOTTI

第1話:人はかけがえのない個性 ①

 私は人が人を生かすことも殺すことも出来るようになる。そう思っている。なぜなら、人の分岐点には必ず人が関与している。それだけでなく、人がいなければ人が育つことはない事を考えると経済発展には平等的価値観や平等的協調性など段階的に必要な知識などを蓄えていくのが一般的だ。


 しかし、このプランニングにはいくつかの疑問がある。なぜなら、幼児教育の多様化、学習様式の多様化と観点の多角化が進んでおり、平等学習機能をどのように引き出すか、経済格差をどう減らすかなどなかなか難しい観点を持っている。


 現在、家庭経済状況は日を追う毎に変化しており、雇用に関しても明日会社に勤めていられる保証はどこにもない。もちろん、正社員であっても。だからと言って、職がなくなることはほとんど無い。しかしながら、人というのは経験を基礎にして仕事を選ぶため、経験のない職業や業種を選ぶのは全ての企業を受けきってからだろう。その結果、最初から未経験業種を選ぶ人は少ない。実際に私自身もこのスタイルで何度も就職してきたが、案の定なかなか就職できなかった。


仮に経験業種で就職できたからと言って、何か良いことが起きる訳ではない。だからこそ、どの視点を基準にして人と接するか、人と交流を持つ際にどうするのか?など基礎的な部分が必要になってくる。しかし、今は経験者を採用出来る確率は下がっており、未経験者を採用しなくてはいけない現状がある。しかし、未経験者を採用するには企業側にも少なからずリスクが伴う。それは、経験者に比べて知識が乏しいため、社員研修等を実施して必要知識を培う必要がある。すると、新人研修で社員を一人使わなくてはいけないため、業務が滞る可能性があるのだ。そのため、小規模企業にとっては経験者が良いのだ。もちろん、未経験者も悪くはないのだが、企業にとってはコストパフォーマンスや必要経費を考えると躊躇してしまうのだ。


 私はその人が輝ける場所を提供することがこれからの社会経済を好転させる起爆剤になると考えている。もちろん、既存の企業への人材供給も重要だが、それ以前に自らを育ててもらえる環境が整っていないと、貴重な人材が病気などで離れていく可能性があるのだ。


 今の日本には人を育てるのは教育課程までという考え方が浸透しており、会社に入社しても教えられるのはその会社で取り扱っている製品や商品に関するものがほとんどで未経験者にとってはハードルが高くなってしまう。その結果、1度経験した業種以外には就職することを躊躇してしまうのだ。もちろん、未経験業種を希望する労働者もいるが、ごく一部でほとんどが挫折してしまう場合もある。


 その他にも学歴至上主義により賃金の格差が出ていたり、出身校でランク付けられていたりとどちらかというと労働者には平等な労働環境が与えられておらず、企業側も人材選別を行うことで不良人材を減らしたいのだろう。

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