第5話.日本語は難しい

 日本語に関して他人にマウントを取らない方が良い理由は明確である。


 何故なら自分も日本語を間違えて使っているからである。


 それほど日本語は複雑で難しい。


 主催と主宰、意志と意思なんかは有名だから、それなりに違いを知ってる人がいるだろうが、


 徴収と徴集

 平穏と安穏

 議論と論議

 特徴と特長

 対応と応対

 没収と接収

 公平と公正

 細密と綿密と精密と緻密


 などのそっくりさん語を、全て間違えずに正しく使い分けてる人なんてどのくらいいるのだろうか。


 また読みも変化するので難しい。


 早急(さっきゅう)は(そうきゅう)と読むのは間違い、重複(ちょうふく)を(じゅうふく)と読むのは間違いなど、慣用読みを間違いと指摘する人がたまにいるが、そんなこと言ったら、輸入、輸出を、いまどき(しゅにゅう)(しゅしゅつ)と読んでる人なんて見たことがない。


「的を得る」は間違い論争なんてのもあった。


 的は射るもので得るものではないからだそうだ。


 しかし「正鵠せいこくを得る」という同じ意味の言葉(正鵠も的のこと)があるから必ずしも間違いとはいえないという意見もある。


 それほど日本語は難しい。


 なのでふだん小説を書くときは、ネット小説は更新速度が早い方が有利でもあるから、正しい日本語にあまり気を取られ過ぎず、バンバン速度を上げて勢いで書いていった方がいいのかもしれない。


 そもそもプロ作家と違い、校正まで素人一人でやるというのはきついものだ。

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