ヒデサトさん黄疸で入院 後編

ヒデサトさんが入院してから毎日お見舞いに行っていました。

でも、お見舞いが辛い!!


黄疸の治療は点滴。

白い前足にショッキングピンクのリストバンドの様なものをつけて

その下に点滴の管が通って痛々しい…(涙)


入院した日は気づかなかったけど翌日のヒデサトさんの白目は

薄っすら黄色くなってる…。やっぱり黄疸だ…。


入院期間は10日くらいはかかるらしいこと、

とりあえず前日に言われた大変な病気ではないと分かって安堵したものの、

甘えん坊のヒデサトさんが他所でお泊りなんてメンタル大丈夫か?

とか心配は尽きませんでした。


入院翌日には白目がレモン色くらいでしたが

日を追うごとに黄色さは増し、白目の黄色も濃く広くなり

皮膚も黄色味を帯びていて見るからに黄疸と分かると程になっていました。


黄色いヒデサトさんを見ると


もっと早く気づいてあげれば良かったのに…


とか


どうしてこんなことになったんだろう?


とか


自責の念に駆られる毎日でした。


友人からは、黄疸の黄色が出る前に気づいたんだから

早い方だと思うよ。


と慰めて貰いました。


お見舞いは仕事終わりに欠かさず行っていました。

ヒデサトさんをケージから出して貰って少しの時間だけ

触れ合うことが出来ました。


そして帰る時のことです。

「さをちゃん(ヒデサトさんの呼び名)帰るね」と言った途端

ヒデサトさんは私のカバンに入って一緒に帰ろうとしました。


もちろん治療中のヒデサトさんが一緒に帰れるはずもないのですが

その健気さを見て本当に連れて帰りたくなりました。


この日から連休があってお見舞いが出来ない日々になりました。

でもこの連休が過ぎれば退院できると聞いていたので

会えない日々を我慢して過ごそうと思っていました。


その夜、布団に入って寝ようとした時、右側でモソモソ動く気配がしました。

それはいつもヒデサトさんがお布団に入って来る時と同じモソモソ感。

何となく感じる大きさや雰囲気はヒデサトさんそのもので

本当に「帰って来た!」と確信しました。

甘えん坊のヒデサトさんのことだから、幽体離脱してでも戻りたかったんだな…

と思ったら泣けてきました。



連休が明け、やっとヒデサトさんが帰ってくる日が来ました。

わずか10日間、されど10日間の長い長い入院の日々でした。


当時のヒデサトさんは5歳。

この後15年の月日を元気に過ごしてくれました。

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