転校した田舎の学校で生活する
リアス
転校初日の登校風景
「おお、ここが港かぁ。思ってたよりこじんまりしてるなぁ。」
そう言った俺の目線の先には5畳ぐらいの
待合所があり、そこには学校に向かうための船を待つ教員と椅子に座って話す生徒がいた。
「やぁやぁ。君が日垣君?初めてやし戸惑ってるやろけど安心してや。ほら、そこの所で話てきたらー?」
とどうすればいいかわからず立っているとメガネを掛けた結構細めの男性教師が話かけてきた。
小3まで大阪に住んでいたが、新潟で2年間
過ごしたので久しぶりに関西弁を聞いて少し懐かしい気持ちになった。
俺はとりあえずアドバイス通り待合所の中に入る。見た事無い生徒にみんな一瞬見てきたがすぐに女子達は気にせず話し始めた。
しかし、「ねぇ君って転校生なの?」
と二個下の4年生の子が話しかけてくれた。
「うん、6年生の日垣って言うんだ。よろしく」
「へぇ〜僕は四年の西村龍太っていうんだ。と言うか、大変やね。6年生日垣君以外
女子やのに。」
俺と龍太君はその待合所の中にいる女子を見た。もうこっちの事は気にしていない様だ。
この学校だと、俺の6年生のクラスは一番人数がおおかった。
しかし、そもそもの学校の全校生徒が12人なので多いと言っても5人しかいない。それにそのうちの一人は不登校であった。
その後、龍太と話をしているとザバァという波の音と共に漁船ぐらいの大きさの船がやってきた。
「みんな行くよー」
と来年定年の白髪の多い優しそうな校長先生に促され歩いていく。怒ったらめっちゃ怖いらしいので大人しくしようと思った。
そんな馬鹿らしい事を考えていると、桟橋の所を歩いているとなんと猫が船から出てきて港の方に行ってしまった。
「すご、猫も船乗るんだ。びっくり。」
「たまに船に乗って港に来る猫もおるんよ。島には可愛い猫いっぱいおるから楽しみにしてて後トンビもいっぱいおるよ。」
俺みたいな重度の猫好きにはたまらない話を聞いて俺は着くのが楽しみになる。桟橋を渡りきり船に乗ろうとすると
「カード見せてねー」
と船のおじさんに言われる。俺は言われたとうりに、ランドセルにつけたカードを見せる
この船には片道250円かかるが生徒はこのカードを見せる事でただで乗ることができる。
俺はそれを見せて船に乗る。
そして龍太の座った一番前に行った。
目の前にはホワイトボードがあり、去年の小学校の学級新聞の様な物が沢山貼ってあった。
「これって学校でやる太鼓の奴だよね?」
「そう、毎週水曜に部活でやる奴。今年は6年生多いし青龍かっこよくできると思うよ。」
青龍、それはその小学校にあった
太鼓の叩き方で楽、海人、青龍の三つの型の中で最も難しい幾つもの太鼓を全員で流れる様に移動しながら叩くまさに龍がうねっているように見える物だ。
「へぇー楽しみだなー」
「他の5、6年は全員一年生からやってるからめちゃめちゃ太鼓上手いよ。」
「そうなんだ!楽しみ。」
そう言いながら、そこそこなんだろうと思っていた俺はのちに5年生が太鼓の達人で鬼の裏をノーミスでクリアするのを見て衝撃を受けた事は彼には内緒だった。
船が発進すると、ザバァーと音を鳴らし進んでいく。
その日は風が強かった為波が立っており、
まさにジェットコースターの様に上下しながら進んでいった。
「物凄いね、ジェットコースターみたい。」
「そうかなぁ?毎日乗ってたら慣れちゃったよ。」
その後はゲームの話をしたりしていると島が見えて、そこからは海に面した鳥居が見えた。
「あれってなんの神社?」
「弁財天っていう神様の神社らしいよ。」
後にそこの神社は昔天台宗のお寺を建て替えて作ったのだとしった。
到着し、船から降りて歩いて行った。
「紹介サイトで見たけど、本当に車が一台もないね。なんかおっきい三輪車はあるけど。」
「学校前に一個軽トラがあるけどナンバープレートがないから車扱いじゃないらしいよ。」
「そうなんだ。でも確かに、こんな細い道を車は通れないね。」
奥に広がるのは人が横に並んだら通れなくなる様な狭さの裏道だった。
そこから反対側に見えるのは大きな海、猫の足跡がついた道路、三輪車に、大漁旗を掲げた船達、網を干す漁師達。ピィーヒョロロと鳴くトンビたち。まるで映画に出てくる様なのどかな風景が広がっていた。
「ほら、学校が見えてきたよ。」
龍太の指差した先は、木造の古そうな校舎と
そのまま海に繋がっている広い草の生えた校庭だった。
「映画みたい。」
「確かに、そこで僕らはよく釣りしてるよ」
そう言って彼は少し飛び出た先ほどの2分の1ぐらいの港だった。
「俺もしてみたい、めっちゃ楽しみ。」
「じゃあ急ご、みんなもう先行っちゃったし。」
そして俺は最初に四年生の友達をゲットした。
どうも、主です。この12人しかいない学校の中で女子しかいないというハーレム?だったのかな?に行ったらみなさんはどうしたいか、是非教えて下さい。
また、名前は変えていますが、まだ在籍している生徒もおりますので、素性の詮索はおやめください。それを守って、主の大変な一年を温かく見て下さい。
あと星とハート、レビューもお願いします。
転校した田舎の学校で生活する リアス @00000aoto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。転校した田舎の学校で生活するの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます