(二)-3
「クラスのみんなはショッピングセンターで免許が取れるなんて知らないはずだから、連中を出し抜いてやれ」と意気揚々だったシッコとジョバンニは、シミュレーターの前に来て膝から床に崩れ落ちた。
そこには機械が三台置かれていたのだが、クラスで見覚えのある顔が三人、それぞれの台に座って操縦桿を握っていた。
しかもシッコとジョバンニに衝撃を与えたのは、先を越そうとして越されたことではなく、先を越された相手が同じクラスメイトの、しかも女子だったという点だった。
「お前らなんでいるんだよ!」
シッコとジョバンニは台に乗っている三人にそう大声を上げた。
「ちょっと黙っててよ!」
「遅かったですね」
「私たちも、自分たちで操縦して木星に行くことにしたんだ」
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます