きたイ。

 いつものバス停にて――




「ニホント~とおなじコ~テ~でセ~サクされるペ~パ~ナイフ?」


 イブキがなんだかよくわからないカテゴリのとこにあった、そんな記事を読んでいた。




「そ、そんなモノでつくったらペ~パ~どころかドラゴンでもきれちゃんじゃないかなぁ~?」


 そんな事を言いながら、続きを読み進める。




「ほんもののソザイ『タマハガネ』をつかって、とちゅ~までカタナとおなじコ~テ~でつくられるペ~パ~ナイフ。1ポン1ポン、メ~まではいったシナかぁ~……」


 日本刀をそのままちいさくしたようなペ~パ~ナイフの画像を見ながら、そんな事を言っているイブキンの隣では、




「ネコは撫でられるとうれしいのか?」


 月夜が動物系の話題を集めたアプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。




「どうなんだろ? 触った事ないから……」


 自嘲ぎみにそんな事を洩らす。




「ヒトによってちがうとか?」




「人によって?」




「そそ。なでられてうれし~ヒトと月夜みたいになでられてもうれしくないヒトがいるって」




「ウチみたいに……」




「それでもネコのキブンしだいじゃないかなぁ~?」




「そっか! じゃ、すっごく気分良くて、期限も猫生MAXのときならウチでも――」


 そんなタイミングがあるかどうかわからない事に期待する月夜。




「そだねぇ~。あとニブそ~なネコだったらいけるかも?」


 動きの鈍いニブいネコをイメ~ジしながら、そういうイブキだった。

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