第130話 セレナ アークスの交流会 ①


「アークス、遊びに来たよ!」


なんで僕の顔見た途端に顔を青くするのかな?


「セレナ……今日はどう言う用件なのか? 俺はもう拳で語り合うのは嫌だぞ!」


よく考えれば、アークスで友達が居ないんじゃないかな?


だから、友達になれるかも知れない。


そう思って僕は来た。


「いや、アークスって無趣味でいつも一人で居るから、友達になろうと思って遊びに来たんだよ」


「お前なぁ……俺は確かに無趣味だが、絆で結ばれた仲間が居たんだぜ! ボッチみたいにいうな!」


「お父さんの部下になっているマモンの時の部下のマモン軍団の事?」


「そうだ……」


「あれは部下であって友達じゃないよね? だって戦闘以外で接点あったのかな? 尊敬はされていたみたいだけど……いつもアークスって単独行動で1人だったってルシファードのおじさんが言っていたよ」


「ルシファードの奴……ああっそうだ! 俺は一人だった! これで良いのか?」


「うんうん、人間は素直なのが一番だよ!」


「なぁ、セレナよ! 遊びに来たとは言うが、一体なにをして遊ぶんだ!」


あっ、何すれば良いんだろうか?


「アークス、なにか面白そうな事ある……」


「そうだな、今迄はひたすら戦っていたが、お前と戦って負けてからはもう、それを楽しいと思わない……マモンの時からひたすら戦闘を続けてきたから、それ以外知らんのだ……俺と遊びたいなら『遊び』はセレナが考えてくれ」


そうだな……そうだ、アークスの恋を応援してあげるのも良いかも。


「そう言えば、アークスは伴侶が居ないんだよね……それなら花婿修行でもしない?」


「花婿修行? 俺がか?」


「うん!」


普通に考えて魔族の時は四天王。


今は軍神……普通に考えたらモテると思うんだよね。


それでも、モテないのはきっと……原因があると思うんだ。


「それで、俺は一体なにをすれば良いんだ……」


なんで嫌そうな顔をしているのかな?


まぁいいや。


「モテるようになる条件、その一……料理が上手くなる事!」


「そんな事あるか! そんな物出来なくたって男は」


「それが駄目なんだよ! 料理が出来るのはモテる男の条件なんだよ! セレスお父さんもカズマおじさんも料理が出来るからモテモテなんだ! マリアお姉ちゃんやメルは料理が苦手だから、残念な女の子って呼ばれているんだよ!」


「他は解るがカズマおじさんって誰だ?」


「うん、知り合い……セレスお父さんの料理の師匠だったりします!」


確か、そんな話を聞いた記憶がある……うん。


「セレナ、本当に料理が出来ると女にモテるのか?」


「うん……セレスお父さんの料理の腕を求めて、リタお姉ちゃんやマリアお姉ちゃん、メルが群がったんだよ! 僕が料理をつくると周りの女の子は喜んでくれるんだよ……」


「本当にそうなのか? 他の強い神もセレナが此処に来るとビクビクして隠れてしまうし、暇だから別に良いが、とりあえず何をすれば良いんだ?」


「う~ん、取り敢えず、食材から手に入れようか?」


「何か狩って来ればよいのか?」


「狩るのは僕もアークスも簡単だから……だから、魚釣りでもしない?」


「魚釣り? あの糸を垂れて魚を釣るやつか? あれ料理に関係があるのか?」


「魚を釣って、捌いて内臓をとって塩を振って焼く、結構料理の基本合があったりします。 ゼクトお兄ちゃんのパーティじゃリタお姉ちゃんとゼクトお兄ちゃんしか出来ないんだよ。結構難しいのかもよ」


「まぁ、暇だから良いけどよ……それじゃ、今日は魚釣りで決まりだな!」


「それじゃ……所でこの辺りで魚が釣れそうな場所ある」


「ああっ、湖があるぜ」


「それじゃ、そこに行こうか?」


こんな所からのスタートで良いよね。

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