第95話 入学準備


「それじゃ、ロマーニ教皇…様の親類、そういう事にすれば良いの?」


「はい!セレナ様その様に聞いております! 推薦状もこの通りありますし、保証人はメルになっているそうですよ」


「カーミラ…メル様じゃ、あれでも偉い立場の人間なのじゃからな!わらわたちはセレナの従者なのだからな」


「あら、私に意見するのは良いのですけど? 妲己、貴方、今『セレナ』と呼びつけていましたわ!良いですか?セレナ様こそは至高の存在、唯一無二の神…」


「それは解っておるのじゃ!だが、そのご主人様に普通の生活を送らせるのがわらわ達の役割じゃろうが…その異常なまでの忠誠も間違っておるのじゃ」


「そうですわね…私とした事が、まぁこれでもバンパイアの始祖、どうにかしますわ」


「はぁ~そうじゃな」


「それで僕は、教皇様の親類という事にして王立学園に通えるの?」


「そうらしいですわ!セレナ様、通いたかったのですよね!」


「うむ、良かったでは無いか…」


「確かにそれは嬉しいけど? なんで二人とも子供になっているの?」


「セレナ様にあわせて12歳の姿になってみたのですよ…どうでしょうか?」


「まぁ12歳の姿だから、こんな物じゃろう」


う~ん二人とも凄い美人なのに…メルみたいにナインペタンになっているし…


確かに可愛いけど…元の方が僕は好きだな。


「確かに、今の姿も可愛いけど、元の姿の方が美人で綺麗だし、僕は好きだな」


「まぁ、セレナ様仕方ないですよ…従者は齢が近い者、そういう決まりが『王立学園』にはあるそうですから、見た目は変わっても中身は同じ私ですよ…それに元の姿の私が良ければ、夜二人っきりになった時なら、何時でも戻りますよ」


「そうじゃな、わらわも同じじゃ、学園以外なら何時でも元の姿に戻るから、そう寂しそうな顔をするでないわ」


「それなら良いけど…」


まぁ学園に通うんだから仕方ないよね。


でも学園に居るのは…皆、若いんだよね。


僕は今迄若い子と過ごした事は全く無いんだけど…大丈夫なのかな?


まぁ、色々と勉強や修行をさせて貰えるみたいだから…うん、頑張るしかないよね。


皆から『ちゃんと加減するように』そう言われたから、今度は失敗しないようにしなくちゃ。


ゼクトお兄さんレベルでも不味いみたいだし…


リダお姉ちゃんやマリアお姉ちゃん位なら…大丈夫かな?


一度メルに相談してみようかな?

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