プロ野球選手凛人

せいきくん

第1話凛人誕生

この物語は、ある少年がさまざまな人と出会いやがてプロ野球界で活躍するお話である。主人公、玉川凛人は1983年10月11日福岡県福岡市に誕生した。1983年10月、父光男は電器会社に勤めるサラリーマン、母奈美子は全農で出納課を担当していたが産休をもらっていた。10月11日午後7時すぎ病院からの知らせで会社から駆けつけた光男。光男「頑張って奈美ちゃん、珠のような赤ん坊を産んでちょー」奈美子「はいはい、相変わらずさんちゃんは面白いね」。光男の顔が逆三角形なので奈美子はそう呼んでいた。光男は生まれつき天然の面白いと評判の性格だった。光男と奈美子はお見合いで知り合い奈美子は光男のそんな天然で面白い所に惹かれた。光男「男の子やったらみっちり電器のこつば教えちゃるたい」奈美子「私は女の子が欲しかけどこればっかは天の神様ぞ知るきに」。たわいない話をしていると突然奈美子のお腹に陣痛がきた。「わー痛か痛か、さんちゃん助けて」光男「もう少したい、頑張りんしゃい」。「オギャーオギャー」皆が眠りにつく午後11時20分奈美子のお腹から珠のように可愛い男の子が誕生した。光男「おー生まれたばい。奈美ちゃん、よう頑張りんしゃったたいねー」。奈美子は赤ん坊を産んだ疲れでぐったりしていた。身長49センチ体重は2800グラムとまあ平均的な体の赤ん坊だった。光男「男の子ばい、これは神様に感謝感謝たい」。光男は赤ん坊に頬擦りしたり揺さぶったりして、大いに喜んだ。光男にとっても奈美子にとってもこの日は特別な日になった。翌日、赤ん坊誕生の知らせを聞きつけた奈美子の父武三と母睦子も病院に駆けつけた。武三は博多駅の近くで喫茶店を営なみ、睦子は福岡市東区香椎で寿司屋さんのお手伝いさんをしている。睦子「奈美子、良かったね。本当私は嬉しいに」武三「これからは賑やかになるなー」。大勢に囲まれ満面の笑みを浮かべる凛人。睦子「だどもこの子は愛嬌があるに。にこにこにこにこしとるわ」武三「本当だ、これは光男君に似たんじゃないか?」。武三達の言う通り、凛人は生まれた時からにこにこして愛嬌があった。その2日後の10月14日奈美子は無事、退院した。光男「よーし、早速久留米のじいちゃん達に見せにいっちゃろう」光男の実家は久留米市、光男達の家からは車で40分程だ。光男の父光次郎は代々、農業を営む農家の家系、光男の母ミサは隣の田主丸町から嫁いだ。ミサ「こん子は大人しかばってんにこにこにこにこしござりよる。光次郎さんの血筋やろたい」光次郎「そげなこーつ」。光次郎も光男と同じくひょうきんで面白い性格だが、違う所は光男はよく喋るが、光次郎は控えめでおとなしい。光次郎の家には光次郎の未婚の妹、よしこがいる。ミサがガリガリに痩せているのに対しよしこはまるまる太っている。ミサは農家という職業柄腰が曲がっており140余の小さい体はますます小さく見えた。光次郎も158センチと男性にしては小柄だったが身のこなしは素早く働き者だった。ミサ「さんちゃん、こん子の名前は決めとるとね?」光男「あー決めとるよ。凛として欲しかけん凛人、もう一つは理想高く生きて欲しかけん高丸。奈美ちゃん、どっちがよかね?」奈美子「あーそりゃもう凛人に決まっとろうが。お母様、どう思いますか?」ミサ「あー私も凛人が無難で良かちおもうよ、高丸やったらなんかださくていじめられそうやけんねー」光男「じぁあ凛人君たい。いい名前つけてもろて良かったねあんた。頑張りんしゃいよ」。こうして10月16日光男と奈美子の2人は役場に出生届を出しに行った。こうして無事名前も決まり、凛人君のてんやわんやな人生が始まるのであった。

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