とある高校生の青春物語

@YONOKUNI

振り向いてズドン!!

「おい、カウボーイって知ってるか?」


「それぐらい知っとるで〜。」


「それによ、振り返ってズドン!!ってやつあるよな?俺はあれがめちゃくちゃ好きなんだよ。あれで、今回の仕事の報酬をどっちがいただくか決めようじゃねえか。」


「嫌だといったら?」


「俺が全部もらう。」


「わいに拒否権ないやないか…ええで、やったるわ。ただ、どないなっても文句いうなや?」


「こっちのセリフじゃい!!」


「ルールはお互い10歩歩いてから振り向くでええか?」


「おう。じゃあ、始めるぞ。」


2人は立ち上がり、10歩、それぞれ歩き出す。


一歩、また一歩と歩く度に、心臓の鼓動が強く、速くなる。


1、2、3…7、8、9、10と歩き、男が振り向いたその瞬間


「あー!お前裏切ったな!!10歩歩いてからって言ったじゃねえか!なんで報酬のうまい棒がもうすでに全部なくなってるんだよ〜…」


「いやいや、ちゃんと歩いたで。まぁ、5歩歩いてから残りの5歩は引き返したけどな。とりあえず、報酬のうまい棒は美味かったわ。おおきになぁ!」

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