第4話

「…父さんこれから何処に行くの?」

「魔術学園だが?」


そうか、魔術学園かぁ…

えっ、何で?


「な、何でぇ…?」

「…????いや、今から試験を受けに行くんだ何も不思議な事はないが?」


今から試験を!?!?!?

中高一貫の学校みたいな扱いだよね魔術学園!?

なんで5歳の俺が魔術学園に行けるのか!?


「いや!俺まだ5歳だよ!?魔術学園に入るのはまだ早いんじゃ…」

「ラルの実力なら飛び級も可能…というか魔術学園には年齢制限は無い、安心しろ」


でも教える事は中学から高校の範囲だからどう考えても飛び級では!?!?


…いや、でも魔術の知識は割と一般常識だから実力さえあれば割と誰でも授業にはついていけるのか?


「…いや、でも俺まだ未熟だよ?」


普通の狼の毛皮に阻まれる程度の魔術しか扱えないザコだよ?


「そんな事はない!お前は天才だラル!安心して試験を受けてこい!」


本当ぉ?

一般狼にも勝てないクソ雑魚だよ?


「…ん?もうついたのか、ラル、行くぞ」

「あぁ…うん」


うわぁ…

これでもし不合格だったらどうしよう…


くそぅ…もうちょっと時間があれば安心して魔術学園の試験を受ける事が出来たのに…!


ーーー


…おっ?そろそろ試験開始かな?


「君たちには3つの試験を受けてもらう、そしてそのうち一つでも合格ラインに達していたら合格だ」


違った、試験の説明だった

…ってか一つでもクリアすれば良いの?楽勝では?


…いや、きっと一つ一つの試験が頭おかしいんだろうな、じゃないとこんなに凄いとは呼ばれないだろ


「まずは魔力測定の試験だこれでこの魔力のみでこの水晶を破壊すれば合格とする」


うーん、頭おかしい!

え?要するに超規格外の魔力を持ってないと魔力だけで入学はできない…と?


まぁ正直魔力を測るための試験だからな、そりゃあここで簡単に合格には出来ないか


それで俺の魔力はどれ位なんだろうな

狼の毛皮を貫ける魔術は打てなかったし…


魔力量は…ちょっと盛って中の上かな?

だからいきなり合格は流石に…


バギィ!!


水晶玉が逝ったぁ!?

…あれ?でもこれで俺合格できた?


つーかこの世界の人魔力が少ないのにあのレベルの装甲をブチ抜く魔術使ってんの?やば…


何かこう…この学園で技術を盗めれば凄い強くなれたりしない?


そうなれば自身を持って戦えるんだけど


「なっ…!?この年で国家魔術師級の魔力を持っているのか…!?」


国家魔術師かぁ…

戦わずに回復魔術師として国家魔術師になるのはアリかもなぁ…


いや、それでも回復魔術を習得してなおかつ高レベルで収めないといけないからなぁ…


やっぱ無理か…

…まぁ気を取り直して次の試験受けるか!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺は(相対的に)普通だ! 龍百 @ryu_100

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ