感情よ、さようなら

公乃月

第一章・それそれとこれこれ・1

 菜音は目が覚めた。朝の4時に。勿論それは朝早く学校へ行くためだ。

朝、一階へ降りると誰もいないので一人でご飯と味噌汁を電子レンジで温めて頂く。テレビをつけるわけにもいかないので何も考えず食事を済ますわけだが、新学期の始まりなので流石にクラスの雰囲気が気になりソワソワしてしまう。

 昨年度クラス発表があり、私はD組であることは分かっていてクラスLINEにも入っているのだが、現実に行ってみないとクラスの雰囲気というのは分かりづらい。食事を済ませ歯を磨き髪を整え、私は家を出た。

 今年度からスラックスが認められていたので忌々しいスカートとはオサラバと思うと妙に清々しい。家は神社とお寺に挟まれておりその間から朝日が出てくる。

「行くっぞ!!」

という声がついつい出てしまい、駅まで走った。

 電車に乗ると、いつもの少し若いサラリーマンと体育科に通っているであろう野球少年達、他校の学校の先生らしきメンツで席は埋まっている。耳にイヤホンを着けて音楽を聴く。勿論曲は「tongpoo」YMOの代表作ともいうべき曲だ。女子高校生らしくない選曲かもしれないが、私はテクノが好きだ。作曲の訓練を3歳から受けてきた身としては坂本龍一という人物はとても親近感の湧く人間なのだ。

 そんなこんなで電車から降りて駅から学校までのスクールバスに乗った。

特に何も無く、学校へ着いた。

 

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