32.頭の良くなるラブソングを歌い続ける
変なことをするつもりはない――デンモクを操作し、君は頭の良くなるラブソングをを入れ続ける。
「えぇっ!?」
前奏が流れ始める。
驚愕する広井さんを後目に、君は右手にマイクを左手にデンモクを持ち、まだまだ頭の良くなるラブソングを入れ続ける。
「ちょっ……やめ……」
広井さんがデンモクに手を伸ばすのを君は阻止し、ひたすらに頭の良くなるラブソングを入れ続ける。機械には触らせない、歌唱の邪魔は誰にもさせない。
「そういうタイプの変なことはしないでよ!!!!!」
部屋から逃げ出した広井さんのことは気にせず、君はひたすらに歌い続ける。
やがて条例の時間を迎え、店員が君を部屋から出そうとしたが――それを無視して歌い続ける。
警察すらも君は止められない――枯れた喉は音の残骸すらも吐き出さない。
それでも君は歌い続ける。
何を考えているのだ。
【俺の歌を聞けEND】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます