「しかし、アナタの学力を上回る圧倒的なデータが私の頭脳には揃っているんですよォーッ！！！さぁーッ！！！私の勝利確率は100%ォーッ！！！死の勉強会を始めましょうかァーッ！！！」

　瞬間、広井さんが襲いかかってきた――否、よく見たらデータ系敵キャラであった。

　さっきまで広井さんだと思っていたが、君は見間違いをしていた上に聞き間違いまでしていたらしい、受験勉強に魂を燃やしすぎたのだ。

「さぁ、二度と勉強しなくても済むように……アナタの第一死亡を惨殺処刑にして差し上げましょうねェーッ！！！」

　データ系敵キャラの毒爪攻撃を咄嗟に教科書で防いだ。

　三枚重ねた教科書は障子紙のようにぶち抜かれたが、ギリギリのところで毒は皮膚に触れてはいない。

（くそッ……なんでデータ系敵キャラが図書室にいるんだよ！！）

　考えたところでしょうがないが、そう思わずにはいられない。

「ケヒャヒャーッ！！！アナタの体力と気力の消耗が手にとるようにわかりますねェーッ！！！」

　ギリギリのところで毒爪攻撃を避け続けているが、実際限界である。

　そもそも君はごく普通の男子高校生、しかも去年までは中学生だったのだ。

　とてもではないが、データ系敵キャラを相手取れるような人間ではない。

　毒爪攻撃を避け続けることが出来るだけでも奇跡なのである。

「避けられている……そう思っていますかねェーッ！？避けさせてあげているんですよォーッ！！！アナタを確実に仕留めるためにねェーッ！？さァ……チェックメイトですよォーッ！！！！」

　データ系敵キャラのトドメの毒爪攻撃が君の心臓に迫る。

　こうなれば一か八かだ。

14.舌を噛みちぎって、血の目潰し攻撃だ

15.封印された力を解き放つのだ

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい