冒険録04 クラスメイトを褒めるのは難しいぞ! (挿絵有)
「くっくっく、何を
「いやぁ……」
そうして不敵に笑う少女は、
それでこの
「お前……なーこ、だよな?」
「んー? キミは何を言っているのかな? わたしはカレンという名だが?」
つまり
「……お前こそ何言ってんの?」
「はは、まったくキミはつれないねぇ。この現状を楽しみたまえよ、くくく」
「はぁ……さいですか」
事情は良く分からないが、深くツッコむなということらしい。俺とはミジンコとアインシュタインくらい
「それよりも……わたしに何か一言ないのかい?」
「……え?」
一言と申されましても?
「はあぁ~、まったくキミときたら相変わらずだ…………ゆーちゃん、この
「かいしょーなしー!」
「パパ、なーこさん――じゃなくてカレンさんは、感想を待ってるんだよ?」
「あ、ああ……」
ようやく気付けた俺に、女の子三人はヤレヤレと首を
それで目の前の悪魔の
「えーと……
「
「パパ? カレンさんは可愛い系の女の子なんだから、少なくとも格好への褒め言葉としてそれは微妙だと思うよ?」
「そ、そういうもんなのか……」
俺には難し過ぎるミッションだ……夕先生の助言が無かったら
そうして再度その姿を眺めてみると……本当は友達思いのとても優しい子だと知っている今では、良い子ちゃんが頑張って悪ぶろうと、超ハイレベルな悪魔っ娘コスプレをしているようにも見えてきた。これも一種のギャップ
「えーと……その
「んなぁっ!? あ、ありがとぉ……」
カレンは消え入りそうな声でそう言うと、くるりと背を向けて、尻尾をバルンバルンと振り回している。
これは……やったかっ!?
「やりすぎよっ! パパのばかぁっ!」
「やりすぎなのー!」
「ええぇ…………――あだだっ!」
夕に背中を
そうして
「――ふう。まったく、一言お
「え、夕に……?」
今カレンにしたように、全力で夕の素晴らしいところを褒める……か。夕の人となりは、元気・
それで
「えっと…………くっ……」
こんな小っ
「ええぇ……しょんなぁ」
褒めるところが全くないから詰まったと思われたのか、夕が悲しそうに目を伏せる。……ぐぅ、そうじゃない、そうじゃないんだ! 逆に多すぎるんだ!
「ん~? ゆーちゃん、何を残念がっているのだい? キミには言えない意味を考えてみたまえよ」
「……あっ! なぁ~んだ、パパってばぁ。にしし♪」
「くくっ、今後のお楽しみということさ」
「おたのしみなのー!」
「「「ねー♪」」」
何やら
【9/9(+1)】
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ハピスパ本編の立ち絵ではありますが、よろしければご覧ください。
カレン(一色夏恋) https://kakuyomu.jp/users/mochimochinomochiR/news/16816700426670543012
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