第18話

 次の日からも俺は積極的に立花を練習に誘った。

 春川は相変わらず、こちらをチラチラ見ながら仲間になりたそうにしている。

 ド○クエか。


「あっつー!今日暑すぎ!服脱いで良いかなー。」


 ギャルはいきなり何言い出すんだ。


「頭大丈夫か?立花。脱いでも良いが俺は他人のふりするぞ」


「じょーだんじゃん!流石のあたしでも校庭で下着にならないし。練習してたら暑いからしょーがないじゃん!」


 何がしょうがないんだ。意味がわからんが、これがギャルのノリか?


「確かに今日は暑い。半袖でも結構キツいな」


「あたしは日焼けしないように長袖だから、

 余計暑いよー。てか田中結構、腕の筋肉あるんだ。今まで気が付かなかったけど…」


「そうか?まぁ筋トレの賜物だろう」


 俺の腕を凝視する立花。


「あ、あのさ触って良い?」


「ん?別に良いが」


 ゆっくり近付いてくる立花。

 なんか目が怖いぞ…


「あ、あの立花…」


「おーい!美咲ー!この後どっか行こー!」


 立花の取り巻きが遠くから話し掛けてきた。


「あぁ"?何よ…今日は無理ー!」


 一瞬般若みたいな顔してたぞ…怖っ。


「え~!良いじゃんかー。いこーよー!」


「今日は無理だってー!明日でいいじゃんー!」


「明日絶対だかんねー!」


「はいはいー分かったー明日ねー!」


 立花の返事に満足したのか取り巻き達は帰っていった。


「はぁ、お待たせ田中、じゃあ触りますので」


 なんか身の危険を感じる。


「やっぱり汗かいて汚いし止めとこう」


 立花には悪いが断ろう。


「はぁ?意味分かんない。汗かいてるのが良いんじゃんか」


 何を言ってるんだこいつ。


「いやいや、お疲れもう帰るわ!じゃあな!」


「ちょ!田中!逃げんなー!」


 ダッシュで逃げる俺。

 追ってくる立花。

 こいつ早ええ


「これだけ早けりゃリレーは優勝間違いなしだなー!」


「うるせー!待て田中ー!」


「はっはっはっー!じゃあなー!」


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