第6話 現役女子高生 少女A

流れ続ける

エディット・ピアフ「愛の讃歌」

少女は歌いながら笑顔で人を殺めていった。

純愛を物語る綺麗な赤に包まれながら。

少女は事件の後死体で見つかった。

自らの手で、銃口を頭に向け死んでいった。

彼女の顔は最後まで笑顔だった。

実に不気味で実に綺麗なものだった。

少女が殺人を犯したわけはある教師への純愛だった。

彼女は美術教師を愛していた。愛する事で彼女は傷ついていった。日々優しくされるたび自分を惨めに思い止まらないリストカットには彼女の喜びと悲しみが同時に込められていた。教師に対する彼女の思いは日に日に増していきそんな彼女に対する教師の思いがより彼女を辛くさせた。彼女のことを思い日々していた優しい行動は彼女の心を蝕む大きな要因となり自傷行為も進行した。好きという感情を抱くたび彼女は自分を醜い人間だと思い苦しめた。日々の楽しみが教師と過ごす事になっていった日常が彼女にとっての幸せとなるはずが、双方の思い込みや偏った考え方により大きな不幸を招いてしまった。

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