誕生日の贈り物 ③

※表記記号 詩のタイトル

🔆「いつかの未来に祝福を、」



🔆おかえり/ただいま

僕は不安にならなかったよ

必ず戻ってきてくれるから

私も不安にならなかったよ

必ず戻ってきてくれるもん


🔆心晴らして

ぽろり ぱらら 天気雨


🔆玉露/ゆらり

君の仕草があまりにも綺麗でさ

僕は未だに君から目が離せない

僕は根を張り 動けてないのに

君だけそうして未来へいくのか


🔆役者の言葉

僕は嘘をつくのが仕事だけど

この気持ちだけは本物なんだ


🔆アップデート/ダイアログ

新しいものに手を染める君が

少しだけ怖い、弱虫でごめん

僕も変わりたいのに変われず

変わらないでと願ってしまう


🔆待ち侘びたキャンバス

替えのきかない 白い時間


🔆シルクロード/太陽のありか

道 ふわりと風がたつ

未知 飛び立っていく

灼熱の想いに灼かれる


🔆大気圏の真ん中で

これだけ大地から離れたってのに

月の大きさは変わっちゃくれない

月までは今も尚 あまりにも遠く


🔆影のぬくもり

君が光に焼き殺されないために

僕がいるんだよ どうか頼って


🔆予測不能/まだ歩いてる

神様だってわからない道筋は

汚れていたって僕らの軌跡だ


🔆色づく景色/生まれる前からの願い

モノクロの瞳に色が滲む

君がみせてくれた景色だ

次は僕が君の景色になる


🔆おわりのはじまり

嗚呼、このカーテンコールを

もう二度と止めたくないんだ


🔆願いの歌(2021.12.31)

窓からみえた真っ黒な空が絶望だとしたら

翌日の朝焼けはおそらく確かに希望だった

僕はこの1年這いずってでも確かに生きた

これからも願いを詩いながら生きていたい


🔆忘れがちなこと

人を信じられないときこそ

まわりがみえていないとき


🔆月の夢をみる

あの夜棘の痛みに苦しみながら

現実の始まりと終わりにみた夢


🔆由来を呼ぶ声

虚空を満たすのは僕の鼓動


🔆水の向こうの世界

あっちは空気が澄んでいる

こっちは清水が澄んでいる


🔆おなじ日没

共に居られなくてもいいけど

共に沈む太陽をみたいと思う



🔆最後にみた灯火/前夜祭

君のおかげで僕は充分素敵な恋をした

一度も言葉を交わさない幸福な片思い


🔆影が消える

さようなら 僕の理想像

君と出会えて苦しかった


🔆痺れていく日

夕焼けがみえなくなった日々に

心が慣れてしまうのが恐ろしい

アスファルトばかり愛している


🔆岐路のEP

未来のなにかを選ぶために

過去から何かを学ぶために


🔆潮が満ちるよ

海が私の身体を溶かすくらい

眠ったまままで旅をするんだ


🔆涙に星屑

星屑の土砂降りが痺れた心の熱を孕む


🔆夢の痛み

痛いほど刻まれていたから

僕は夢を諦められずにいた


🔆12年前の誕生日

送りそこねたヘタクソな手紙を

今更君に送ってもいいだろうか


🔆満ち欠け/覚えているもの

忘れないように記憶するの

忘れないように記録するの

君が忘れてしまったとして

僕はすべて覚えているから

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