第二話:派遣業務もやらなきゃいけないらしいです
ちなみに俺は
そういえば、この時計は
そう思ったらなんだか
……
「
くだらない
「はい。なんでしょう?」
「
「自分にも聞いてほしい話……ですか。わかりました」
作業を止めてまで聞いてほしいって事は俺にも
俺は言われたように
そんな俺の
「やっぱ長瀬くんでも疲れるのね」
「
「休ませて上げたいんだけど、もうしばらくは厳しいの。
「まだまだ無理な感じはしないんで大丈夫です」
「それは大丈夫とは違う気がするのだけれど……」
頭も痛くならないし
「やっぱ長瀬君は普通じゃないわね。流石だわ」
「不思議ですね。全然褒められてる気がしません」
―コンコン
不意に、いつもの天界の
「来たみたいね。入って良いわよ」
イナンナが
役人共とは大違いだ。なんと言っても奴らは
入ってきた女性は、やや体のシルエットが
俺もニュース
だからこそ気づいた。この人(?)は地球を、それも日本を知っていると。
「久しぶりね。イザナミ」
イナンナの言葉に女性は、
「本当に久しいわね。でも出来れば
そう返した。
“イザナミ”と聞いて俺は
確認のためにイナンナに
『もしかして、この方は
と聞くと、イナンナから
「長瀬クンは初めましてになるわね。どうやら私が誰だか気づいたみたいだけど、とりあえず
ナチュラルに名前を呼ばれたんだけど、神様クラスってみんな
「私の名前はイザナミ。地球では
「ご
「お、おぉ……。めっちゃ丁寧じゃん……。え、長瀬クンってそういうキャラ?」
イザナミは俺の
「
「あ、はい……」
つい
「てか、さっき第2階位とか言ってなかった?」
「あ、はい。第2階位、
「
「本当、自分にはもったいない役職を頂きました。それと流石にタメで話すのは
だってイザナギとイザナミと言えばゲームとかでもよく目にするくらい有名な神様だぞ。俺みたいな
「私が良いって言ってるんだから気にしなくて良いの」
そう言われてしまえば、それまでだ。ここで
「……わかり、わかったよ。よろしくイザナミさん」
わかりましたと言おうとしたら目で制された。
「うんうん。それでよろし!」
なんか、やけにラフな人…じゃなくて神様だなと思った。こう言ってはあれだが、とてもギャルっぽい。
「―で、挨拶は済んだかしら?
一通り話に
そうだ。まさかイザナミも挨拶をするためだけに来たわけじゃあるまい。わざわざ仕事の手を止めさせてまでイザナミを
「忘れてた。今回の
「始末?」
あまり聞いて
一般的にも何かを失敗した時などに“始末をつける”など言うため良いイメージがない。俺の中で始末と言えば始末書が浮かぶ。
「怒らないで聞いてほしいんだけど」
「は、はい」
イザナミはやや
先程までのキャピキャピした雰囲気はなくなり、真剣味が伺える。
あまりにも真剣な声と態度に俺まで釣られてしまう。
「長瀬クンの死亡は予定外だったの」
「それは知ってる」
だから
「あーえっと、そうか。イナンナから言われてるんだもんね。でもそうじゃないのよ。長瀬クン、貴方が死んだのは完全に私の
なにそのよくある転生物作品みたいな台詞。
「イナンナから聞いてないかしら?本来の死は数年先だったって」
「あー聞いた覚えがあるような」
まだ死ぬ予定ではなかった云々は会ったばかりのときに言っていたほうな気がする。てっきり数年後には
「実は、長瀬クンには
「お雛祭りの元になったってやつだっけ、どんなものかまでは知らないっすけど」
「そっか、えっとね。流し雛って言うのはね。
「んん?あれ、俺が流し雛ってことは……」
雛には厄や穢れを移す。ってことはつまり―
「気づいた?そう、君にはあの一帯にある厄を集めてもらう
「だからいずれ、祓い人形と同じように川に流して清める必要がある。それが私の予定だと三年後だった。でも、予定外に君が死んでしまったせいで長瀬クンに集まっていた厄がバラまかれちゃったのよ。
「え?俺が責められるの?」
てっきり手違いで死ぬことになってごめんっていう異世界物の
「ほんと、ちょっと目を離した
「なんか、すいません」
「いや、長瀬クンが謝ることじゃないわ。あの
所詮は
「で、私が何しに
「罰とは言ってないわよ。一応、転生課の
イザナミの言葉にすかさずイナンナが反応するが、確かに転生課の業務をやらされるって言うのは罰と思われても仕方ないと思う。
「まあ実際、管理ミス起こした人にやってもらってるから罰みたいなものだけどね」
「認めるの早すぎません……?」
まあ、ひたすら
「とにかく、そういう事もあってね。長瀬君にはしばらく別の仕事を頼みたいのよ。今の仕事はそのままイザナミに
「うあー!
「この子は放っといていいから、とりあえずここに行って頂戴」
叫ぶイザナミを
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