甘夏リリックノート♬

甘夏

海翅-Umibane-

A1

海翅うみばねそっと隠した嘘は 指先ですぐ伝わってしまうね

どうすればいい? どうにもならないの? とか、平気じゃないの

B1

星巡り 二枚貝

さざなみに背を合わせ

さよならを告げるような 眼差しは同じだね

S1

透明な感情に名前をつけてみればいいの?

いとしさと呼ぶには切なくて

透明なこの翅で思い通り翔べるときは

朽ち果ててしまうまで 君をさがすよ


A2

海翅 堅く閉ざしたままの唇 小さく震えても

誰かの倖せを祈っていた 汐風にひとり

B2

想い出に浸るように

傷つけて時を待つ

朝焼けに焦がすような 淋しさが胸を打つ

S2

透明な感情に名前をつけてみればいいの?

愛情と呼べれば良かったのに

透明な感情が脆く崩れ落ちいくとき

私の海翅は君だったと知った


C

(透明なこの翅で 翔べるときは)

(朽ち果ててしまうまで……)


S3

透明な海翅の羽音を強く響かせ

涙さえも越えていけるよ


――好きだったの

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