●あるある話 その6 24じかん、たたかえますか

 業界あるある話。テーマは助け合い。

提出前によくある戦争。俺によし、お前によし♪

以下、プランナーをPL、別プランナーを別PL1と別PL2、ディレクターをDとして進みます。

助けるって、なんでしょうね。


/*--------------------*/


PL「…おし、担当範囲の設定終了や! 今回はなんとか間に合ってよかったぜ! もうこんな時間だし、帰ってライブみにゃあ~」

別PL1「…全然終わらない…」

D「ふむ…。おいPL、ちょっといいか?」

PL「え、今帰る…」

D「PL、ちょっといいか?」

PL「…ジョーダンや。たとえ今が21時だとしてもな! 俺には血も涙もある! お前と違ってな…」

D「α版の提出、来週末じゃん? 今日、木曜じゃん? 来週頭デバッグする流れになってるじゃん?」

PL「そうねぇ、もうそんな時期ねぇ」

D「別PLの設定の残り、引き取ってあげられないか?」

PL「お言葉ですが! PLが何故声をかけたがらないか、分かりました。ここは変です。持ちつ持たれつと言っておきながらPLに6割やらせたり、謎の資料作らせたり…まるで罠だわ!」

D「α版の提出、来週末じゃん?」

PL「ジョーダンや。手伝えばええんやろ」


PL「もう23時か。本当ならもう帰って、ライブみてサイリウム振り回してたはずなんや…」

PL「俺の設定は終わってんのによぉ…。α版の中間提出時と同じ流れじゃんよぉ…。パトラッシュ、僕もう疲れたよぉ…」

PL「ここまで来たら、もうキリのいいところまでやるか…。しゃおら、かっとビングだぜ、オレぇぇー!」


~金曜~


PL「…オラァ! 設定終わったぞ! 今日は帰らせてもらう!」

D「それがさ、朝も言ったけど、他のPLもさ、ひっぱくしてるわけじゃん?」

PL「うん」

D「…ね?」

PL「…お言葉ですが! PLが何故声を」

D「じゃ、これよろしくね!」

PL「うん」


PL「祝え! これが残り作業を引き取った大友が、朝日が昇るのと同時に作業が終了し、ニチアサにありつけた瞬間である! ある意味リアタイで幸せゲットだよ! がんばれぷいきゅあぁぁぁあ!」


~月曜~


PL「デバッグのお時間や! 精一杯、がんばるわ!」

別PL1「あのPLさん」

PL「はいな」

別PL1「ここ間違ってるよ。設定がずれてた」

PL「うげぇマジか。ごめんなさい。お手数おかけします…」

別PL1「うん?」

PL「ん?」

別PL1「こっちがやるの?」

PL「え、むしろこっちにやらせるの? 確かに俺が手伝った箇所やけど、本来その設定担当は別PL1さんやで?」

別PL1「でも設定したの、PLさんじゃん」

PL「そんなこと言うたら設定の6割方、俺が直すことになるやんけ…。」

別PL1「だから、そうだとしても設定したの、PLさんでしょ? ちゃんとやらなかったせいだし、修正するのはそっちがやるのが当たり前じゃん」

PL「なるほど、そうくるか。それがあなたのファンサービスですかァ」

別PL1「何もおかしいこと言ってないでしょ?」

PL「…間違ったのは確かに俺やしな…。引き取るわ…」


~水曜~


PL「あれ? ここ、表示がおかしいな。聞いてみるか」

PL「…なるほど。仕様の追加が必要だと。分かりました。担当に共有して対応の確認しますね。ありがとうございました」


PL「…ということで、追加仕様が必要のようですな。俺は担当じゃないのでここで離脱しますわ。あとはお二人で決めて下さいな」

D「把握した。じゃあ別PL2さん。α版には入れなくていいけど、仕様は先に…」

別PL2「え? なんでこっちなんですか?」

D「うん?」

別PL2「だって、その仕様が必要なのは別の人の担当部分じゃないですか。だから、その人が仕様を書くのが普通じゃないですか?」

D「…おーい、PL」

PL「きたわよ。ていうか、お二人のランデブーを邪魔したくないんすけど…」

D「お前がさっきの仕様を追加しろ」

PL「うん?」

D「いやぁ、別PL2がこう言っててさ。設定が必要になる箇所を担当している他のPLメンバーはいっぱいいっぱいだし、お前PGに詳細聞いてんだろ?」

PL「アーアーキコエナイー」

D「チーム制作は助け合いだろ? やっとけよ」

PL「たすけあい…? すてきなひびきね。あなたのなまえなの?」


/*--------------------*/

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る