第47話
待ち合わせ場所に男は、数分十分遅刻してきた。
「ごめん。待った?」
「待ちました」
卓也さんなら、デートの待ち合わせに遅れてくる事なんてなかったのに。
「怒らないでよ。ちょっと、電車が混んでてさ。・・・あれ、この前、買ってた服じゃないんだ。あの服に似合っていたら、今日、着てるのを見れると思って期待してたのに」
「・・・あなたに見せる為に買ったんじゃないんです」
「へぇ。そうなんだ。・・・じゃあ、そろそろ行こうか」
男が歩き出して、私は男の少し後ろを続くように歩いた。
・・・先に、どこに行くのかを教えて欲しかった。
「今からどこに行くんですか?」
「それは着いてからの、お楽しみ」
全然、楽しみにならない。
どこに私は連れていかれようとしているのか不安になる。
卓也さんとデートした時はそんな事など、一切考えなかったのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます