第46話
「嫌です。私とあなた、どちらも好きでもないのにデートをするつもりはありません」
そう言って、断るも男は、諦める様子はなかった。
「別に好きだから、デートするじゃなくて、好きになるかも知らないからデートする。って事でどうだい?だからさ。デートしよう。そうだ。今週末の土曜日どう?」
「・・・」
しつこい男。
このまま警察に恐喝で、通報してやろうかとも思い始めていけど、男の持つ写真が拡散されるのは本当に困る。
「(黙り込んだな。もう一押しだな、これは)」
私が黙って考え込んでいると男は提案してきた。
「一回だけ、デートしてくれたら俺が持つ写真は消すから。それで相性チェックして、良さそうなら付き合おう。合わないなら、それっきりってことで」
「・・・本当に一回デートしたら、写真は消してくれるんですよね」
「あぁ。もちろん。約束だ」
「なら・・・分かりました」
* * * *
今週末の土曜日。
私は卓也さんの奥さんの浮気相手とデートをすることになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます