学生探索者!両親を亡くした義兄妹が生きてくにはこの道しかない!
ボスおにぎり
第1話 探索者に俺たちはなる!!
ある日突然起こった大災害。
世界中でダンジョンと呼ばれるものが発生した。
そこから現れたのはモンスターと言われる凶悪な生物たち。
人々は逃げ惑い、、、、多くの命が失われた。
各国が誇る軍も銃などの兵器だけでなく、刃物や鉄パイプ、石その一切が通用せず、被害が拡大するばかり。
大きく数を減らした人類は滅亡の一途をたどる。
誰もが絶望を感じ、恐怖した。
だが、そこで転機が訪れる。
強大な敵に立ち向かうものたちが現れた。兵器が効かないのならと、殺されるくらいならと、素手で、立ち向かうものが現れた。
が、人間よりも強靭な肉体を持つモンスターに叶うはずもなかった。
しかし、モンスターが持つ武器を奪い取ることに成功したものが現れた。
反撃の狼煙。
倒し方がわかれば、逃げ惑うだけの存在ではなくなる。
また一人、また一人とモンスターと戦っていく。
ダンジョンから出てきたモンスターたちは破壊や殺戮をした凶悪な存在であったが、対抗するすべがなかっただけで、ダメージを与える武器を手にしてからは、人間の圧倒的優位で押し返した。
このまま、モンスターを、ダンジョンを駆逐する。
その勢いで、ダンジョンに乗り込んだものたちは、、、、殺された。
外に出てきたモンスターが武器を持つ人間からすれば弱かっただけでダンジョン内はまた、強さの格が違ったのだ。
それならば、ダンジョンを封鎖するべきという考えに至るのは当然の流れ。
だがそれがなされることはなかった。
なぜなら、その日を境に資源の一切が取れなくなってしまったから。
そして、倒したモンスターはエネルギーの代用となる魔石に変わる。また、すべてではないが肉や薬や素材に変わるのだ。
それからはダンジョンへ資源を求めて、人々は潜ることになった。
モンスターを倒すと強くなる。強くなるが漫画やアニメほどの圧倒的強さではない。
精々がオリンピック選手を少し越えるほどだ。十分凄いが、モンスターたちと比べるとやはり劣る。
魔法も覚えることができたが、銃より劣る。
それでも武器をより良いものにし、己の技術をあげ、チームを組んで強大な敵へと向かっていく。
大金を求めて、最強の称号を求めて、理由は様々だが、ダンジョンに挑むものたちを人々はこう呼ぶ。探索者と。
渚「お兄ちゃん、、、、頭大丈夫?」
翔「いや、なんか歴史の説明をしとかなくちゃいけないかなと。俺たちが今日からなる職業なんだし」
渚「誰に?ナレーションいきなり始めるとか、恐怖でしかないし、何年前の話よ。もう復興して、確かにダンジョンでしか資源がとれないけど、アプリで簡単に登録できるし、自己責任だけど私たちみたいな両親不在の人間には唯一できるお金稼ぎなんだからね!このままだとこの家も手放さないといけなくなるんだよ?」
そう、俺たちは現在路頭に迷いかけてる。
俺と渚は義兄妹。どちらかというと幼馴染みなんだが、俺たちの両親はそれぞれ探索者として活動してて、同じパーティだった。で、俺の母親と渚の父親は病でなくなった。それが去年。
父親と渚の母親は再婚した。まぁ自然の流れだな。
で、仕事場を改装して、自宅にしたわけだ。
だが悲劇は連鎖した。
いつまでも悲しんでいるのもと言うわけで、夫婦水入らずで旅行にいったわけだ。
で、現地でまさかのダンジョンの発生に巻き込まれて死亡した。
ダンジョンが発生することなど、飛行機が墜落するよりも低い確率。
俺と渚は突然の事過ぎるのと、立て続けに、両親を失った。
気付いたときには全てが失われていて、残ったのはこの建物と、わずかな現金。
人間とはこうもなるかというほど、親族たちは奪っていった。
途中で気づかなければこの家も失っていたことだ。
俺と渚はハイエナたちとダンジョンに憎しみしかなかったが、ここを失うわけにはいかない。それに信頼できるのはお互いだけだ。
そこからは悲しみは一旦閉じ込めて、今後の事を考える。
まずは学校。
高校に行く必要があるのかどうかだが、行くしかない。
と言うのも探索者が出来た当時、探索者は高校生は不可になったので、高校へ行かないものが大量に増えた。
が、探索者など一部の人間を除いて、現役期間も短ければ生活して行けるのも一握り。
怪我や様々な理由で探索者を諦めたとして、次の人生にシフトができない人が大量に生まれてしまった。
それにより治安悪化などが進むこととなり、未成年は学生しかなることが禁止された。
探索者がっこうなども作られて、若者特有の無謀な挑戦をするケースも減りおちついた。
なので、学校はいかなければいけない。
探索者学校は私学と同じなので無理。
最寄の本当にフツーの高校へ進学することに決めた。
まだ受験に間に合ったのもよかった。
で受験が終わって合格通知があれば登録できるので、晴れて探索者になったわけ。
俺たちが選んだのは他にも理由があって、まず立地。近くにダンジョンが存在する。
次に一番のハードルである武具。
親父達のがあるのだよ。残念ながら親父たちは特別優れた訳ではなかったというか、どちらかというと底辺だった。
だが、ちゃんと武器はあるし、手入れはされてる。憧れがあったんだろうな。
とまあそんなわけで、探索者の下地は揃ってる。
だがしかし、俺たちはこれで、生活をたてていかなきゃいけない。
何だかんだで、月に16万は最低限必要だ。
公立の高校って案外するのな。それに食費、光熱費、それから固定資産税。税金がね。も少し安いところにすんでてくれたらとは思わなくもないし広いだろと思わなくもないが、元々、会社と、二世帯住宅のつもりだったみたい。
まぁそれほど中がよろしかったわけですよ。一階が職場、二階が渚の家、三階が俺たちの家。
6人で住むにしても広かったけどね。
でも、2家族で割った上に一回部分の費用は経費で落とせたから賢かったんだろうな。生きてれば。
まぁ俺たちの事も考えた上での選択だったみたいだ。
なので守ろうこの家を。
それに、賃貸を借りるのも無理だから、ここか施設しかないわけだしな。
翔「でも、月に16万って相当だよな?」
渚「そうだね。私たちは学生しながら、だから余計にね。でも仮にアルバイトが出来たとしても16万は無理だから、可能性があるのも探索者しかないわ」
翔「初心者パーティーだと時給が1000円位だっけ?」
渚「そうだね。スライムとホーンラビットとコボルトが100円200円300円だから、、、、そのくらいだね。ただ、ホーンラビットのお肉も出るし、16万とは言ったけど、節約してだからね。貯金もしてかなくちゃいけないし。」
翔「俺はまあいいけど、渚は女の子だし、おしゃれもしたいだろうしな。20万かな。よし、俺は兄として頑張るからな。大学とか行くならそれも居るしな」
渚「私も頑張るよ?」
翔「もちろんだけど、家事があるわけで、残念ながら俺にその才能はなかった。出来ることはやりますが、俺が邪魔をするよりも、お金を稼ぎにいった方がいいと思う。これは男とか女とかじゃなくて、適材適所だ。唯一まともなのが、運動神経だからな」
渚「いや、勉強もできるでしょ」
翔「渚には敵わんよ。まぁ兄にもいいかっこうさせてくれや」
渚「だーめ!もう私は一人になんかなりたくないの。知らないところで今度はお兄ちゃんも居なくなったら生きてけない。!二人しかいないんだから、二人で協力してやるの!分かった?」
翔「分かりましたーー!そんなにらまんといてや」
こうして俺たちの学生探索者としての生活がスタートした。
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