第379話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その85

「…はあーっ」

 それを少し離れていたテーブルに座って見ていた三人組はため息をついた。

 教室でもし同じように綺麗な容姿の生徒を見たら、陰で何度も嫌味や悪口を言っていた。だが、今ナツミの容姿を見てみると、嫉妬する気にもなれないくらいに完璧に美しかったのだ。

「…言葉が出てこないわ」

「…うん。それほど太刀打ちできないって事だよね」

「…いーなー。あんなにキレイでー」

 初めて嫌味以外の言葉を口にした三人組は、こちらへ歩いてきたナツミに注目していた。

「さてと、約束どおりサプリを渡すね」

 バックの中から、三つの小瓶を取り出す。そのラベルには、ダイエットのサプリとしての説明文が書かれていた。 

「このサプリがあれば…」

「私達も、綺麗に痩せれる…」

「美人になって、みんなからチヤホヤされるー!」

 テーブルの真ん中に置かれたサプリがあれば、素晴らしい人生が開ける!

 この時、三人組は本気でそう思っていた。

「お金、持ってきたわよ」

 根津が学生鞄から財布を取り出すと、そこから千円札を出した。 

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