第346話 謎の美少女と、すぐ瘦せるサプリ!? その52
「千円なら買う!」
根津は決意表明した顔で、そう宣言した。
飛騨と浦も、両隣で何度も頷く。三人組の意思は今、一つとなったのだ。
「じゃあ、明日の五時頃に、近くのドーナツ屋さんに来てくれる?昨日、あなた達もそこに居たから知ってるよね?」
明日は部活はないし、五時なら「図書館で勉強している」と言えば、親に咎められない。三人組はウエイトレスへ同意するように同時に「わかったよ」と声をそろえた。
「そうそう、私の事はナツミって呼んで。それじゃあ、明日サプリを持ってくるね」
ウエイトレスは自分の名前を名乗った後、一礼をして仕事場である喫茶店へと戻っていった。
「いい事を聞いたわ!」
「あのサプリを飲めば、私達も痩せれる!」
「簡単に痩せれるなんて、超ラッキー!」
ナツミが居なくなった後、三人組は大はしゃぎで喜んでいた。
思わぬところで、簡単にダイエットが出来る方法を知ったのだ。しかも、一万円のサプリを千円と言う破格の安さで手に入る!
もうダイエットは成功したのも同然!言わんばかりのはしゃぎようだった。
(………)
それに対し、パウダールームの入り口の近くに隠れていた結は、ナツミからの話に疑問を持っていた。
(そんなに簡単に痩せられるサプリはないはず。なのにどうして…?)
日頃からいろいろなダイエットの情報を集めていた結は、ダイエットサプリの効果についてある程度知っていた。だからナツミが言ったような、簡単にすぐ痩せるサプリなどない、という事は知っていたのだ。
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