第241話 成績を上げる意外な方法 その92
「…で、では家に帰ったらほとんど勉強しているのですか?」
「いえ、勉強は宿題する時間を入れてだいたい二時間くらいです。塾へ行った日は、塾で勉強している、と言う事で少し減らしています」
予想外の就眠時間の早さに戸惑った京川の父親からの質問に、結はそう答えた。
「…休みの日に、だいぶ勉強されているということですか?」
「休みの日は、三時間から四時間ぐらいです。それ以外は、本を読んだり、外へ出かけたりしています」
結が思っていた以上に勉強漬けになっていなかったという事実に、京川の父親はさらなる衝撃を受けた。
「…噓でしょ!?」
作高も、かなりビックリした声を出す。まさかそんなに勉強時間が少なかったとは思ってなかったからだ。
「我が塾では、集中して勉強する方法を教えています。だらだら長時間するよりも、短い時間で集中すれば、それだけ能率が上がるからです」
学遊塾の塾長が、さらにそう言った。その言葉を肯定するように、結は頷いたのだ。
「睡眠時間を十分に取ることで体と脳の疲れを取り、もしストレスがたまったら趣味などで解消する。これが我が家での、成績を上げる方法の一つです」
結論を言うように、結の父親は余裕の笑顔で言い切った。
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