NTR耐久狂達の宴〜色々ぶっ壊れてるから…覚醒めようが抵抗しようが言い訳しようが、何もかもが…もう遅い(笑)

最終章開幕〜後にこの家も地獄になるとも知らず…宴の地の家主は永久の平穏を信じていた

 NTR耐久卿は悲しげに見ていた…ある一軒家を。


 本名で呼ぶと分かりにくいで親の名前は割愛する、ここはヒロの家である。

 ヒロの父の話をしよう。ヒロ父は兄が高校中退で早々に東京に出てヤクザになってしまったが、兄弟仲は良好で、地元の青森に住んでいた時は二人して仲良し鬼兄弟と呼ばれていたが、ヒロ父はヤクザの道を選ばず地元の高校を卒業までいたので、ヤクザの兄を持つヒロ父はそれなりに苦労した。

 風評や嫌がらせに耐え、無理矢理地元を脱出。18歳で首都圏に出てフラフラした後、今の妻と出会う、中堅の会社に入り頑張って営業課長になった。


 現在は料理の出来る綺麗な妻と賢い息子がおり、小さめだが一軒家を買い住んでいる、35年ローンである。

 昼は妻の握ったオニギリとおかずとお茶、タバコはやめ、夜の酒は週に一回、奥さんと晩酌のみの節制。

 息子のヒロは親の苦労を見てか、思春期なのか死んだ顔でヤクザの兄の所に入り浸っていたが…突如レベルの高い公立高校に受かる為に猛勉強し、合格。

 高校生になると真面目に学校に行き、笑顔が増えた。


 その息子が高校に入る時に付き合い始めた彼女。

 お隣の家族の娘でアイカは賢く美しく、気立ての良い彼女だった。

 ヒロ家の食事の手伝いなどヒロ母の手助けをしてくれたり、ヒロ父の晩酌に付き合ってくれたりする。文句のない未来の嫁候補である。

 最近忙しいのか来なくなり、代わりにでっかいクマみたいな大量に飯を食っていくタツが来るようになったのが気になるが…


 先日、ヒロ父はヒロと2人で銭湯に行くと、何故タツを頻繁に遭遇するのか聞くがスルーされ、将来は役所で働きたいという相談をされた。親父と同じで堅実な、皆を幸せに出来る普通の人生を掴みたいと。

 ヒロ父はその週末、妻との晩酌で涙した…妻も泣いた…自分達の生活は現在、そして未来と幸せで輝いている…自分達の努力、我慢は間違えてはいなかったと。なんか忘れたような気がしたが…


「久しぶりに、皆でお酒でも飲みませんか?」


 そんな幸せな親父は息子の幼馴染の保護者達とも仲は良好で、最近ご無沙汰と言う事もあり食事に誘った。それぞれの子供達の話も聞きたい。

 昔はよく子供達を連れてキャンプや遊びに行ったものだ。


「良いですねぇ、久しぶりに飲みますかっ!?」

 と、お隣の戸建ての家、ヒロの父母が大人になってからの親友とも言える夫婦、アイカの父母が快諾する。


「それじゃ寧々子と一緒に行こうかしら」

 と、父親が長期単身赴任で、基本は兄妹を女手一つで育てているネトの母も誘った。


「久しぶりにタツの愚痴が言いたいわ(笑)」

 なんて言いながら参加したのは旦那が女と逃げて蒸発したタツの母。実は藤原家も相当な良家だが阿修羅と揉め、藤原からも勘当に近い扱いになっている。生きていく上で、子供を育てる上で繋がりは大事なのを知った…後、タツのせいで色々とある為、ヒロ家には菓子折りを持って土下座の心構えだ。


 当日は昼から、ヒロ母が腕を奮って、ヒロ家にてホームパーティーが行われていた。お酒と美味しいつまみで舌鼓…話にも花が咲く。

 そこが悲惨な戦場になるとは知らずに…


 そして戦場の火種は確実に燻り始めていた…

 

 アイカの母はとてもおっとりしており、アイカの父は自由な人であった。元々二人は良家の出であり、お見合い結婚だったが仲睦まじい夫婦であった。

 ただ、少々世間知らずな所があり、実は娘であるアイカが一番しっかりしていた…

 そんなアイカ母がこの日持ってきたのは…


「今日は、これについてちょっと聞きたくて…これって何かしら…アイカの部屋にあったの」


 笑顔のままで突然懐から取り出したのは最新の妊娠検査キットだった。


 いきなりのワイルドカードにヒロの両親は顔面が蒼白になる…何故なら父は…息子はまだそういう事をしてないと、高校を卒業してからだと聞いていたからだ。アイカ母がワザとなのか…それともキレているのか…混乱した。


 ヒロの母に至っては心臓が止まりかける…少し前に…タツとヒロがその様な行為をしていたのを知っていたからだ。そして…ヒロの部屋にも検査キットがあったのだ…しかも陽性反応の…その時はタツか…と脳によぎっていたが…あのバカ!二股しているか!?…と。しかもどっちの陽性だ…混乱している。


(あのガキャ…あれ程、筋を通せと…いや…仕方ないか…今までが幸せ過ぎたんだ…)


 ヒロ母は元ヤンである。こういう時の決断と覚悟を決める速度は人一倍早い。

 それこそ地元では喧嘩敵無し、柄の悪いヤンキーに口説かれれば平然とビンタし、イケメンであれば逆レ○プと無茶苦茶をしていた。とにかく動物的に動く。タツにやたら甘いのも、そのせいである。

 ガソスタでダラダラ働き、悪い事は大体していたが、20歳になり親からコネで無理矢理突っ込まれ働かされていた会社で事務をしていた。

 そこでヒロ父と出会い考えを改めた。

 しかし、ヒロ父が真面目だから…では無い。

 結婚する前はヒロ父の事をクズと呼び、クズはヒロ母の事をクソ女と呼び、気性の荒いヒロ両親はすぐ殴り合いの喧嘩に発展した、ヒロ父は自分勝手で思い込みが激しい根暗系クズだった。

 ヤクザになった義兄が弟は自分以上に破天荒と言っていた…

 ところがヒロ母に子供が出来ると今度は極端に我慢し、聖人の様になった。

 彼は自らの全てを妻と子供に捧げ始めた。

 あまりの惜しみ無い愛情に、ヒロ母は衝撃を覚え、それに応えた。


(昔の私達の事を考えれば…さて、土下座の準備だ。責任のとり方は色々あるやな…ね、アナタ)


 ヒロ母は覚悟を決めた…いざとなればいくらでも…もう一度子育てだってする…パートを増やしてお金だって…貯金もある…責任を…取る覚悟を。

 しかし、ヒロ家両親は、ヒロが父親と同様に異様に我慢強く、まさかNTRを我慢しているとは予想出来なかった。



 そして何故か…検査キットを見たタツ母とネト母も蒼白になっていた…


 まずタツ母…実は娘のタツの部屋からまさかの妊娠検査キット(陽性)が出てきていた。普段の口ぶりから相手がヒロで間違いない…が、ヒロはタツ母から見ても真面目で固いとても良い子だ…そんなミスをするような…不義理をする子ではない…となると?犯人は…タツだ…あの娘はヤバい…頭が…ヤバ…い…

(タツ…アイツ…とうとうやりやがった…寝取るとか言ってたな…全然寝取れてないじゃない!精子だけ寝取る馬鹿がいるかよっ!てか、また面倒事をッ!)

 

 心当たりがあった…阿修羅の遠い親族に、睡眠媚薬とかいう馬鹿しか考えない薬を開発して意中の相手を逆レ○プするというとんでもない奴等(千代と一代)がいる事を…一度相手を定めると欲望が抑えられないらしい…そして娘のタツはその気性が、親から見ても持ち得ていた。

 しかも媚薬睡眠逆レ○プした馬鹿と最近つるんでいるのも知っている。寝取るとか騒いでいたが…まさかの精子のみNTRとは流石に予想してなかった…こんなの、どう説明するんだよ…

(何が阿修羅は破壊の血だ…私が大切にしている繋がりを尽く引き千切って行く…旦那といいタツといい阿修羅の血は家庭しか破壊してない…)

 流石にタツの母は最悪を超えた最悪を予想した…流石タツの母だ…


 そしてネト母は娘のネコの部屋から検査キット(陰性)が出ていた。ネト母は今の顔が良い何でも出来る旦那をハニトラで射止めた。だからだろう、娘を疑った。血は争えないのか…と。


(最近、彼女いない筈のネトの部屋から喘ぎ声が聞こえた…でもヒロ君ともコソコソ会っている…)

 息子のネトは何故か「気持ち良い」という表現を好む様になり、娘のネコの部屋からは変な全身タイツ…何より明らかにア○ルビーズの形した臭いコケシっぽい何か、そしてお風呂場で「お尻の穴ばっかり入れてるから(便秘の時は)アレ入れないと(トイレに)イケなくなったじゃん…」と明らかにアブノーマルで調教済み発言をしていた。しかも兄妹だったら目も当てられない…エロゲかよ…

 ネト母も大学時代にハニトラしたぐらいガツガツしたサークルにいたが、友人がア○ル調教から精神と括約筋を崩壊した経験がある為、娘を守らねば…と思った。しかし誰だ…誰から守れば…


 まさか息子が妊娠検査キットの話題を出した家の娘と一年近くセフレであり、娘は謎の組織に入り解決させようとしながら、幾度も阿修羅の血から浣腸をされてるとは夢に思っていない…


 そして妊娠検査キットというワイルドカードを取り出したアイカ母は本気でご存知なかった…アイカ父は知っていたので、一瞬酒を吹き出しそうになったが、それでも元から金持ちで感覚が一般人からは離れていた。

 何よりヒロの事をとても気に入っており、ヒロ親子とアイカ父で一緒にキャンプや、釣り行ったりする仲だ。ヒロが公務員を目指しているのも知っている。

 正直、例え子供が出来たとしても、ヒロが就職するまでヒロ家と共同で子育てをしても良いと思っていた。アイカの学歴は気にしない。望めば望むだけ出来る賢い娘だと思っているから。

「子供は沢山、多ければ多い方が良い」

 両方の家庭共に一人っ子だ。子供は4人でも5人でも良い。孫のうち、1人でも葛家に入ってくれれば感無量である。

 まさか娘は子供を増やす行為を斡旋している犯罪者とも知らずに…

 

 それぞれの家族の勘違いと目論見がまるでポーカーのように…ホームパーティーで交差する…



 そしてなぜか…手札だけ見れば尻の穴しか経験の無いタツが妊娠確定している状態だ。


 その日、不知火関連で色々忙しいネコはヒロ家に遅れて行った。実情を知るネコは正直これから崩壊する関わりを見たくなかった…早く帰りたかった。

 ヒロ家に着いたネコはインターホンを押すと何故か自分の母親が出てきて、その母からただならぬ気配を感じた。


「ネコ、正直に言って!?何で貴方の部屋に妊娠検査キットがあるの?それに誰からア○ル調教されてるの?中に出されたの?ネト?ヒロ君?まだ…アナタの括約筋は大丈夫なの!?」


「はぁっ?お母さん、何いってんの!?検査キット?アナ?…」


 ネコは口を抑えながら愕然とする…ヒロに頼まれていた不知火仕様の陽性反応検査キット…何故私のの部屋に…こんな事するのは…

「まさか…あのウンコケシ!?またっ!やりやがったっ!?」


 そして娘の口から『ウンコケシ』という単語が出た事にネコ母は驚愕した。




 そして…運命の時…日付は9月19日(土)……

 

 この日、例えば不知火にとっては…叛徒殲滅、そして現れた天敵との会戦により、一騎当千の武闘派達は骨という骨を折られ、幹部は全員恥辱に塗れた敗北を重ね、御館様と言われる孫一の御前に天敵を立たせる失態を犯す、後に幹部達は『不知火崩れを忘るなかれ』と呼ばれる悪夢の日になる。


 そしてNTR耐久狂の幼馴染達は…4人がイタリアンファミリーレストラン「サ○ゼリヤ」へ出廷・弁を述べ、親族が見守る中で検査キットの審判を経て、体液まみれの敗北者の山の中で…クリスマスから始まる全てに決着を付ける宴が始まる…

 

 ウンコケシ馬鹿は「くゥ♥イク!の日だな、覚えやすい!」と言いながら自分がやったことをあまり覚えていない。







―御観覧の皆様――今まで―お疲れ様でした―――


―――――「何だよ…こんな話に俺(私)は貴重な時間を…」――――そんな気持ち飛び交う―――


―NTR耐久狂達の宴が―――開幕する―――







※いつもご覧頂きありがとうございます!ほら、またやってるよ…盛り上げ詐欺…と言わしめたい(土下座)分かりづらくてすいません…最終章は何も指定が無ければタツがコメント返しますが、名指しして頂ければその人物がコメント返しします。そこで補足説明します(逃げ)

 

 

 

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