二人の姉

《鈴視点》

「うん、ここでいいかな鈴ちゃん」


「…えぇ、大丈夫日菜」


二人は、近くの公園に向かった

チラッと回りを見るが

平日の昼過ぎだからだろうか

人の気配は、無い


「こうちゃんの体調は大丈夫?」


「うん、こうくんは、

 だいぶ落ち着いて今寝ているわ」


(でも早めに戻ってあげないと

 こうくん寂しいだろうから)


「そう…よかった」

日菜は、ほっとした様だ


「………」


「………」


その後無言の時間が続くが

日菜がため息をついて


「…ハァ、やっぱり

 こうちゃんが言ってたお隣さんて

 鈴ちゃんだったんだね」

 

「こっちこそ…

 日菜がこうくんが言ってた恩人…」


「……恩人…ね」

何処か複雑な顔をしていた


「…まぁ取り敢えず鈴ちゃんありがとう

 こうちゃんのご飯の

 お世話をしてくれてたんだよね?」


「お礼を言われるほどじゃ無い

 私が好きでやってただけだから」


…ね」


「…何か言いたい事でも?」


「うん、鈴ちゃんは、

 こうちゃんの事、どう思ってるの?」


(何を分かりきった事言ってるのだろう?)

「好きよ」


「!!」


「どうしたの?」


「いや、あまりに直球だったから

 …あのいつから好きなの?」


「出会ったその日から」


「そっか……でも私だって!

 こうちゃんの事が好きなんだから」


日菜が決意に満ちた目で見ている

(そうよね、貴方は、今まで

 こうくんのだったんだから)


「そう…なら私たちは」


「うんライバル同士だね」


「フフ、私が負けるわけがないわ」


「へっ、…へ〜余裕だね」


「当然よだって私は、なんだから」






「………………え」

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