孝介を取り巻く思惑③ 【日菜視点】
「ふんふん♪」
夜日菜は、ベットで寝転んでいた
「今日は、
やっとこうちゃんをお昼に誘えた」
本当は、入学してすぐにでも
誘いたかったけど勇気出せなくて
今まで誘えなかった
「これからも誘ったら来てくれるかな?」
スマホの待ち受けにしている
孝介と日菜のツーショット写真を見る
「うん!
こうちゃんなら、優しいからきてくれる
…でも次は二人で過ごせるようにしないと」
日菜は、親友の鈴の事を思い出す
当初日菜は、孝介と二人でお昼ご飯を食べるつもりだったしかしここで、
どこで知ったのか鈴が参加したいと言い出した
日菜としては、
元々昼ご飯は鈴と食べる事が多いうえ
鈴には、生徒会で孝介の世話もしてもらってる手前断りにくく
結局三人で食事する事になった
「まぁ、三人で食べてても楽しかったけどね」
「………でも」
日菜は、ある場面を思い出す
『フフ、
こうくんってば恥ずかしいのね』
(……鈴ちゃんは、こうちゃんのこと
こうくんと呼んでいた)
それを聞いた時私は、驚いた
だって、こうちゃんは、
こうくん呼びがトラウマだからだ
昔こうちゃんが私の家に遊びに来た時
一度こうちゃんをこうくん呼びした時がある
その時こうくん呼びをされたこうちゃんは、
パニックを起こし過呼吸で倒れてしまった
あの時私は、何が起きたかわからず動揺することしか出来なかったが
すぐに異変に気づいた私のお母さんのお陰で
大事にはいたらなかったが
その時から
こうくん呼びは、禁句となった
……なのに
「こうちゃんは、
鈴ちゃんにこうくん呼びを許した」
「それにこうちゃんは、
鈴ちゃんを姉呼びするのをためらった」
その事から
…こうちゃんは、鈴ちゃんに恋心とは、
いえずとも引かれてると思う
そして、鈴ちゃんも恋心を隠そうとしていない
「……嫌だな」
私は、こうちゃん…いや孝介くんを愛してる
だけど私は、孝介くんの姉である
これは、孝介くんを守るために立てた誓いであり、
私の恋心を縛り付ける呪いになってしまってしまった
日菜は、ここにいない孝介に思いをはせ
枕を抱きしめ涙を流す
「私は、どうすればいいの?
私は!こうちゃんのお姉ちゃんを続けたい
だってこの関係は、今まで一所懸命
築いてきた大切な物だから!!」
「でも!!でもね…
君には、姉では無く一人の女性として
見てもらいたい!
そして、私は!!
君の恋人になりたいんだよ…こうちゃん」
私は、女性として孝介くんを愛してる
…だからね、鈴ちゃん
「貴方には、絶対に負けない!!」
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