第24話  起床

 朝日が昇り、辺りが明るくなった。私は手を伸ばし、体をほぐした。


「伊織村……どんな人たちがいるかしら」


 私は伊織村の人と手合わせしたくて、胸を高ぶらせた。


「よお、起きたか」


 飛影は私よりも先に起きていたのか準備万端だった。


「おはよう、飛影」


「あぁ、おはよう。ついでにそいつも起こしてくんねぇか?」


 ふわふわの土の上で気持ちよさそうに寝ている空を指さした。


「分かったわ」


 私は木の上から降りて空の肩をゆすった。


「空、朝よ。起きて」


 私がゆすっても起きる気配がない。


「空、起きて!」


 少しだけ大きな声を出した。空は一瞬目を開けたが


「あとちょっとだけ……」


と言って瞼をまた閉じた。


「空!起きなさい」


 私は空の頭を軽く叩いた。


「うわ!なに?なに?」


 空は慌てて体を起こした。目をキョロキョロと動かし、周囲を確認する。


「やっと起きた。もう行くから準備して」


 私は空に指示する。


「ん?あ、ごめん。すぐ用意する」


 空は少し伸びをした後、荷物をまとめた。


「わりぃわりぃ、こんな早く出るとは思ってなかった」


 空はぺこぺこと頭を下げた。


「普通のやつは外で寝るって抵抗があるから、一日目は全然眠れないんだけどな」


「いや、俺だって外で寝るのに抵抗はあったよ。でも意外と土の感触が気持ちよくてよ。思ってたよりぐっすり眠れたんだよ」


 空は土を踏みながら言った。


「おまえって案外普通じゃないのかもな」


 飛影は小さな声で言った。


「ん?なんか言った?」


 空は飛影に聞き返す。


「いや、なんでもないよ」


 飛影はそう言って私の前を歩いた。

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