天才剣士と神童剣聖の剣舞(ソードダンス)

鈴川 掌

プロローグ


 天才とは、なんだろうか?神童とはなんだろうか?と考える。

 最初から、全てを持っている人?いいや違う。

 何も努力せずとも、ある程度をこなせる人?そんな訳ない。

 ならば、努力をして一番上に這い上がった人?それは惜しいが違う。

 それでは、人の努力を一瞬で踏みにじる人?そんな訳あってたまるか。

 自分は、こう考える。天才とは、神童とは、努力をして、最後の最後まで一人勝者の丘で立ち尽くした、孤独な人間であると。

 だからこそ、こうも考える。最初から全てを持っていて、努力をし、一瞬で人の努力を踏みにじり、勝利の丘で孤独に佇む、そんな人間は生きていて楽しいのだろうか?

 否、楽しいわけがない。だからこそこう望むのだ、一生を同じ分野を共にする、ライバルというモノが、天才には神童には必要なのではないかと。

 まるで自分にライバルが欲しいかのように、そう願う。

 その資格を有していないとしても、いつかきっと自分も孤独では無くなる日が来ると信じて、そう願い続ける。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る