幼馴染の復讐で全てを失った俺を唯一信じてくれたのは最愛の妹でした
妹が欲しい不眠症
プロローグ 元凶
私、『凌 柚乃』(しのぎ ゆの)が幼馴染みの『新鞍 丸』(にいくら まる)にフラれてからちょうど1年が経とうとしている。
一体何年思い続けただろうか?
愛に時間は関係ないという人もいるが、時間も一つの物差しとして愛を測ることも可能なのではないかと私は思う。
でも、あいつは、丸は少しも考えるそぶりも見せずに即答したわ。
『無理だ』って。
どれだけの時間悩んだか丸にわかるの?
どれだけの勇気を出したか丸にわかるの?
ちょっとくらい悩んでくれてもいいじゃない。
ちょっとくらい紳士的に扱ってくれてもいいじゃない。
私の長年の思いを踏み躙られたの。だから、私はどんな手を使ってでも丸に復讐すると誓ったの。
私は絶対に丸を許さない。そう、絶対に……。
私の復讐劇はこれから始まるの。
俺、『新鞍 丸』(にいくら まる)が幼馴染みの『凌 柚乃』(しのぎ ゆの)をフってからちょうど1年が経とうとしていた。
告白された時、初めに思った。これは嘘告である、と。
俺は顔は普通で成績も平均程度、運動なんてもってのほかで、2次元に魂を売ったオタクである。こんな俺に告白してくるなんて相当な物好きか、嘘告以外にはない。
そして、柚乃は美少女であり、陽キャグループの一員である。よってこの告白は陽キャグループの罰ゲームの嘘告である。(証明終了)(Q.E.D.)◼️
さすが俺。ひぐらしの真相を当てられただけのことはある。
当然、速攻で断った。
『もう無理しなくても良い』って。
たとえ嘘であったとしても、こんな俺なんかに告白させられるなんて可哀想な奴だ。……ぐすん。
自分で言ってて悲しくなったアホが、約1名いるが気にしない。まぁ何はともあれ、俺のメンタルという尊すぎる犠牲(?)によって柚乃は守られたのだった。
私、『新鞍 玲奈』(にいくら れな)は『新鞍 丸』(にいくら まる)の妹なのだ〜。
兄妹仲はそんなに悪くないはず。
と言うかむしろ一般的な家庭よりも良好なくらいなんじゃないかな。一緒に登校して、お昼は学校の屋上で私が作ったお弁当を一緒に食べて……こんなの、もう恋人だよね‼︎
えっ、下校は一緒じゃないのって?
下校中は、お兄ちゃんの後ろ姿を撮影しながら帰ってるから一緒じゃないよ。そう、この私は重度のブラコンなのです‼︎
お兄ちゃんは顔は普通、成績も平均程度、オタク、と言う3拍子の揃った健康的な男子高校生。けど、そんなお兄ちゃんのふとした瞬間の何気ない優しさが暖かい。たぶん、柚乃ちゃんはそこに惚れたんじゃないかな。
ちなみに柚乃ちゃんがお兄ちゃんを好きなことをなんで私が知ってるかはヒミツですっ‼︎
乙女に秘密はつきものなのだよ諸君。
去年、柚乃ちゃんがお兄ちゃんに告白して玉砕したって聞いた時はびっくりしたなぁ〜。だってあの容姿と性格で、失敗するなんてって思ってなかったし。
でも、ちょっぴり安心したかも。正直言って、柚乃ちゃんには勝てる自信なかったからね。なんでお兄ちゃんはあんな優良物件のことを振ったんだろ?ま、いっか。
未だお兄ちゃんはフリーってことで私にもチャンスはある……はず。
あるよね?
《あとがき》
どうも『妹が欲しい不眠症』です。
お久しぶりの方もいらっしゃると思いますが、これからよろしくお願いいたします。
良ければ、☆、♡やコメントを置いていってください。
今回は全話(プロローグ以外)、2000字くらいをキープする予定です。
第1話はこの後すぐに公開するよー。
多分10分ぐらい後かな?
フォローして、通知待っててねー。
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