第42話ゴオニンジャー VS ハカイスルンダー ②

【 クロインジャーside】


 大魔王様の説明は続いている。

 俺としては、さっさと出撃して北大陸の奴らを叩きたいんだが………何時ものように余計な事を言うと『洒落しゃれ』に成らないからな、大魔王様の場合。

 おれは『ロープグッド王子』みたいに『ケロケロ🐸族』には成りたく無いからな !


「 あのぅ~、大魔王様。 グズグズしていないで出撃しなくて大丈夫なんですか ? オレオレ大帝国は、今 どの辺りなんですか ? それに俺達、魔王軍だけで奴らを倒せるのでしょうか ? 」


 熱血バカのアカインジャーが質問していた。

 おいおい、『勇気』と『無謀むぼう』は違うんだぞ !


「 良い質問ね。 実は、まだ『オレオレ大帝国』は出撃していないのよ !

スパイ』として忍び込んでいる『淫魔サキュバス』からの情報だと食料調達が上手く行ってないらしいわ。

 それと、大船団を組むはずだった船が『謎』の故障やマストにヒビが入っていたり、漕ぎ手の船員達が集団食中毒で使い物に成ら無いらしくて出撃どころの話では無いらしいわよ。

 ………偶然って、本当に恐いわね(ニヤリ)」



 この時、ゴオニンジャーとハカイスルンダーの気持ちは、一つに成った !


《《《《《《《


 恐いのは、アンタ大魔王だ ! 絶対にアンタ大魔王が何か したに決まっているに違いない !


 》》》》》》》



「 戦争はね、戦いの本番前に勝利の道筋をつけておくのが『上策じょうさく』よ。

 勝つ見込みだけで戦争を始めて失策や失敗を続けて戦争を長引かせるなんて『下策げさく』も下策、最低の大馬鹿のやることよ !」



 それなら、俺達のやる事は何なんだ ?

 俺達が疑問に思っていると、


「 奇襲ですか、大魔王 恭華よ ! 」


 ハカイスルンダーが大魔王様に『タメ口』をしていた………と云うより、お前は『残念キャラ』じゃ無かったのか ?!


「 流石、インペリアル・ナイトね。 そう、オレオレ大帝国アイツラも自分達が攻める事は考えていても、逆に攻められるとは思っていないハズよ !

 まして、16~17世紀の欧州レベルの技術力しかないから『空』から攻められるなんて考えられないでしょう !

 クッ クッ クッ この大魔王喧嘩けんかを売ったのが、運の尽きよ 」



 ウワァァァ、悪い顔をしているなぁ………でも『大魔王』だから良いのか ?


「 言っておくが、シャッキーンは 非戦闘員である一般人を虐殺する趣味は無いからな ! 」



 ……アフロディーテ教にも まともな奴が居るんだな、正直 複雑な気分だぜ !


「 そこは安心して ! こちらの狙いは『オレオレ大帝国』の『大帝 ラストプッチン』 ! 独裁者らしくまわりは、イエスマンしか配置していないから、ターゲットとは彼一人よ」


「 では、ハカイスルンダーの任務は『ラストプッチン』を暗殺することか ? 」


「 まさか ! 相手に大義名分を与える訳無いでしょう !

 あなた達の任務は……………………………………」


 ウワァァァ、やっぱりアンタは大魔王だわ !


 うん、絶対に大魔王様を怒らせ無いようにしようと誓ったゴオニンジャー達でした。



 一方、ハカイスルンダーは、


「 この後で、また闘うのが嫌になるぜ !

 アンタには 勝てる気がしないよ ! 策謀が得意なんて、どんな魔王だよ !」

 と、言っているわりには嬉しそうだった奴は絶対に変態だな !






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