第17話 マザーシップへの侵入開始!
ビランの小型飛行体からの攻撃を交わしさながらジグザグ走行で更にスピードを早めていた。
母船に近づくバイクとヘルメットを見て直ぐに分かった。
「アイツ何しに来たんだ!お前を守ってやる余裕なんかないぞ!」とは言ったがテレパシーメッセージを河合千明に送った。
するとヘルメットを脱ぎ何かを叫んでいた。テレパシーで話は聞こえる筈なんだが攻撃波の影響で何か故障でもしたのか聞こえてこない。
母船から淡いブルーの筒状の光が河合千明に向かっている。
そこに吸い込まれていくかの様にビランの母船に向けて運ばれていた。
彼女は何かを叫びながら身体を動かしていた。
人質を取られたと言うよりもあの飛行船に迎えに来いと言う事なのか。
その前にこの状況を打開する事を考えたがこの数の攻撃から全ての自衛隊機を守る事は出来なかった。
ビラン機のバリアーを破る為に羽根から放たれるパウダーを振り掛け静電気イナズマを落とし、ライジング・シールドを連射した。
身体表面が鉄粉のコーティングにより赤外線ミサイルが攻撃の効果を見出した。
小型飛行体は爆破墜落し始めた。
すると次の飛行体が飛び出す瞬間に開いた母船のバリアーが開いた部分から内部へ侵入が出来た。
先ずこのバリアー波を創り出していると思われる4本のタワーをライジング・シールドにより破壊して、次なる攻撃指示を自衛隊本部基地の司令官に向けてテレパシーメッセージを送った。
「私はビランと戦うバタフライ・シルフ。ビラン小型飛行体も巨大母船もバリアーは破壊した。だから全戦力で攻撃を開始して下さい。」と伝えると母船の森林地帯の基地侵入口になっている大きな滝、水のカーテンを潜り滝の裏側にある道を進んで行った。
身体は水に濡れた為、元の人間 松井孝に戻っていた。
不思議なくらい警戒もなく、攻撃を受けずに導かれる様に最終の扉が開き操縦基地中心部に到着した。
そこには自動転送された千明のバイクが置かれ操縦席に1人座るのがビランの指揮官の様だ。
両サイドにはロボットが操縦メカニックを務めている。
正面の大型のモニター画面に映し出されているのはヘルメットを被ったままの河合千明である。
指揮官は立ち上がり小柄な身体でこちらを振り向いた。
そこに居たのはメガドラゴンの霧島霊神の隣に座っていたサングラスで身体の大きな男ではなく、もう1人の華奢な男と思っていた若い女性がその正体だった。
「ようこそ、我がビラン機体ゲルマへ!この星の言葉で言う、私は地球征服隊長であるバイラ!」
「その娘を返して貰いに来た。なぜ地球を攻撃している?」
「テラソ!地球は45億万年前にもともと我らビラン生命の研究者がプラントとして創り出した星だった。永い時間が経過してビラン星でも文明が進化し環境変化により自然災害や争いが激賛して生命が生きて行けない状況になってしまった。その為、多くのビラン生命は飛行体を作り上げ様々な星へ移り住む計画を立てた。その中で次のターゲットとした地球がビラン星と同じ過程で変化を始めてしまった為に早急な打開計画が開始される事になった。今から最後の仕上げをするのであなたもここで見届けるといい!」
「それを阻止する為にここに来たんだ!」
孝が瞬間移動をする前に操縦ロボット2体から放たれたブルー光線に捕まり身動きが出来なくなった。
超過変化テレパシーで身体が輝き出した。
初めてマックスパワーになりこのブルー光線バリアーを跳ね返し、左側のロボットを破壊してバイラ隊長の背後を捉え最後の一手は食い止めた。
先程のブルー光線バリアーでバイラは身動き出来ない!
「このバカデカイ飛行体をどうするかだ!このミッションが失敗に終わっても次々と同じ事が起こる筈だ!だからこの機体を調べて、バイラのテクノロジー兵器や飛行体への対抗策を地球の科学者が探る!その間の時間稼ぎをするのが私の残された役目だ!」
「今ならまだ間に合うんだ!」
「チラキ司令官!最終兵器の発射司令を出して下さい。」と言うとモニターに映っていた千明が立ち上がりヘルメットを脱ぎ、振り返った。
「松井のオジサン!バタフライシルフ!この星の生命はこのままだともうすぐ終わりを告げる。だから再び元に戻す必要があるのです。」とメッセージを送って来たのは河合千明だった。
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