第12話 精霊のメッセージで新たな変化が!

 これからどう戦うべきなのかを考えイメージしている時にあのアゲハ蝶の精霊の声が聞こえ映像が語りかけて来た。

ぼんやりと深い靄の中にいる精霊の姿は確認出来ない。

『シルフ!それが、あなたに宿した森の精霊の名前です。

タカシ!彼らと一緒に聞いて下さい。』と靄が人の形になり、優しく輝きはじめた。『今、あなた達の目の前で起きている破滅的な状況を招いている者は地球全体をも、破壊に向かわせる環境変化を急激に進ませかねない組織のメンバーです。その指示を出している者も遠い彼方の星からやって来た地球外の生命体「ビラン」に操られているのです。』

『待ってくれよ!話について行けないよ!まず、シルフって何ですか?』『分かりました!タカシ!あなたと一緒にいるのは、』と言うと違うメッセンジャーからの声でイメージが伝わって来た。

『ぺガス!ここからは私達が話します。』

『シルバ「sylva(森)」とニンフ「Nymph(精霊)」との融合体、チョウの幼体に変化するシルフ「Silphe」の精霊が私シルフ「Shylph」!そして人間界で言う女性にあたる・・・』

『わたしが風を司る精霊、シルフィード「Shylpeed」! ふたつの生命体があなたの身体と細胞結合し、様々な奇跡で消えかけた生命を救う為に、ミッションに適合したあなたが選ばれたのです。そして多くの希望を託されたのです。』

『ペガス!この後は頼みます。』

『2人ともありがとう!タカシ!現在あなたが誰にも話せずに、あらゆる危険なチャレンジも2つの精霊生命体が司った事であなたの細胞内で眠っていたサイキックパワーを揺り動かし目覚めさせたのです。そして今から向かう巨大なメカニックドラゴンも恐れる事なく、自身の力を信じて!勇気と希望から変化をもたらした。そのパワーボディーがまだ起きていない最大の進化!その時を迎える!』と伝えるとその靄となっていたペガスの姿はゆっくりと薄れて消えて行った。

 『最大の進化!』これ以上に何が起こるんだって言うんだ。

先程のトラックが破壊されてから大分時間が経過した様に感じていたが、目の前の光景は先程メカドラゴンから放たれたビーム光線によりトラックを含むビル街が崩れ去る直後に間違いなかった。

精霊ペガスの話は真実だったのか?

メガドラゴンの強度や動きを再度知る為に、崩れかけた大きめのビルの瓦礫を頭上から落としてみた。

『ガン!・・・ドゥンヴァン!』と頭部にワンクッションしてから下にあった頑丈な高級外車が見事な位に丸潰れ状態になっていた。怪物は何も無かったかの様に身動き一つしない。

すると『風を呼んで!そして語りかけて!』とシルフィードの優しい声が聞こえて来た。やはり先程のイメージは真実だったと確信し、風に語りかけた。

『この星の正義を守る為に、共に戦って下さい。』

その時、ビルとビルの間を突風が竜巻の様に横切り、メカドラゴンの重そうな体を一瞬浮き上げ突き飛ばした。

足の裏の噴射口からジェットファイヤーを吐き出し、空中に浮かびそのまま立ち上がった。

首を一回転させて、黄色い目からレーザー光線を発射して周囲を警戒している様に見えた。

光線の色が変わり透明な太陽光に似た赤外線レーザーでビルの壁面へ向けて何かを見つけ出し攻撃する準備を開始していた。

ビルの高所部の壁にミミックライで姿を隠していたが見つけられてしまうのか。

黄色いドラゴンアイが下の階から見上げて来るのが分かった。

攻撃体制を図りながら胸に当たる部分の発射口が開かれその奥にミサイルがある事がイメージで確認出来た。

赤外線レーザーが体に届き一旦止まった事から見つかったと感じて、瞬時に移動して飛び出して隣のビルへと移っていた。

凄まじい音が響き渡りミサイルが先程のビルを破壊した事は確認出来た。

直ぐにまた見つかる事は分かっていた。

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