第4話

〈佐々井スタジオ〉

雪道「はい、確かに、佐々井英通は、俺のオジですね、なんでも思案する人でしたね」

田枝「なんでも?」

雪道「はい、最近はその村瀬ビットダムのアイドルグループと、次男、あ、いや、次女になったんだっけ、次女の巧さんをいかにして仲違いを直すかとか考えていたはずですよ」

田枝「む、村瀬巧っていうんですか?」

雪道「はい、よくオジがその名前を出していましたよ」

田枝「なるほど…」



〈体育館〉

真一は、その演舞を見て、巧のことを更に好きになっていた。鮮やかに艶やかに動く巧の後を追いながら見ていた。


まあメイド服から柔道とかで使う服にチェンジしていたが、気になりはしなかった。


そして終わってから、真一のところにやってきた。

巧「どうだったー?」

真一「めっちゃくちゃ、上手いし、鮮やかだし、艶やかだった!!」

巧「えへへー、どうするこのあと?」

真一「うーん、じゃあ、お化け屋敷いかない?」

巧は身体を硬直させた。そういやお化け苦手だったね。



〈結婚式場〉

更級は、明を連れて、結婚式場のなかにいた。

明「こういう式場もいいですね」

更級「まあ、な…」

佐々井英通が、うろうろしていた時に何かしていたのを見た方がいないかを調べていたら、式場のスタッフ、瀬浪テラが、「そういや、電話をしていました」と話した。


「では、そちらにある5番ファイルは、今のうちに処分しましょうか」という言葉が印象的だった、とテラさんは言った。



〈佐々井スタジオ〉

田枝「なるほど、すいませんが、貴方は5番ファイルというのは、分かりますか?」

雪道「あ、あぁ、たぶんアイドルグループの選考された四人分のファイルかと」

田枝「英通さんが死ぬ前に、5番ファイルは処分と言っていたらしいんですよ」

雪道「ほ、本当にオジがそんなことを?!じ、じゃあ、やはり、素行に問題があったんだ…」


角田茜(つのだあかね)

元井奈美子(もといなみこ)

山霧速夏(やまきりはやか)

渡辺治美(わたなべはるみ)


ファイルにある四人の資料を雪道は渡してくれた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る