第47話 逆転罠

『名前 カジ


種族 獣人(きつね)

レベル12


能力値

HP 18

MP 12

力 6(+4/+3)=10/9

防御 6(+3)=9

器用さ 8(+1/+2)=9/10

速さ 8(+1)=9

魔力 5


スキル

罠生成 5

罠設置 4

剣術 7

弓術 4

鑑定 5

逆転罠


アーツ

パワースラッシュ (MP-1)

自動設置 (MP-3)

罠解体

逆転罠


装備

胴 緑大蜥蜴のジャケット

脚 緑大蜥蜴のズボン

腰 マジックポーチ(小)

足 革のブーツ

背中 矢筒 20/50

武器 ブロードソード/強化弦弓』


 すぐさまステータスを開き、スキル『逆転罠』の部分をタップした。


『逆転罠

因果を逆転した罠を設置するスキル。アーツ『逆転罠』を取得する。』


『アーツ 逆転罠

自身の持っている罠を使用し、相手の周囲に罠を設置することができる。この罠は操作可能であり、対象が掛からずとも罠は発動する。効果時間は2分。効果時間終了後、しばらくこのアーツは使用できない』


 素早く内容を確認すると、ステータスを閉じた。


 この土壇場でうまく使えるかは分からない。だが、これを使わなければ俺はあの狂ったやつに勝てないと俺は予感した。


 俺はアーツを発言した。


「『逆転罠』」


 すると、アナウンスが脳内に聞こえた。


「『逆転罠 発動』」


 その言葉と同時にポーチに入ったアイテムの表示画面が俺の前に現れた。


『ポーチ容量 アイテム:50/100

 金貨:13500/50000


アイテム(経年劣化無し):

ポーション(下級)×15

ホットドック×2

おしぼり×2

トラバサミ×13

簡易落とし穴×4

森の罠×4

エレキトラップ×4

弓矢の罠×2

タイムトラップ×2

ブレイブバードの呼び羽

生活用品』


 俺はそこから森の罠を一つ選択する。矢印のカーソルが示され、メーエルの周りに設置すると、異音を立てて森の罠は設置された直後、踏まれていないにも関わらず触手が飛び出てくる。


「ほう……」


 飛び出した触手をメーエルの体を拘束するように念じると、メーエルの体に次々に絡まっていき、メーエルの脚が止まった。


 念じれば操作可能のようだ。


 いける……!これなら、勝てる!


 俺は体を絡められたメーエルを見てポーチ画面から大量の罠を選択し、その周りに設置した。


 メーエルの周りにはいつの間にか森の罠が二つに増えてより多くの触手に拘束され、エーテルの足にエレキトラップが設置され、体を痺れさせる電流のエフェクトがきらめく。また、罠を踏むと矢を飛ばす『矢の罠』によって手の甲に矢が突き刺さっていた。

 

 矢継ぎ早に罠を発動させ、メーエルに行動させないように罠を操作していく。


「『スピリットボム』」


 これなら……、と思っていた俺だったが、メーエルの体が突然爆ぜた。


「!?」


 爆風に目を覆うが、すぐさま爆発地を見渡すと、先ほどまで罠にかかり拘束されていたメーエルの体は傷一つなくそこに鎮座していた。先ほどまで手の甲に矢が突き刺さっていたはずなのに、その傷も見えなかった。


「くだらん、実に下らん。醜い、俺たちのように醜いぞ……。ははは、はははははぁはは!?」


 何がおかしいのだろうか、腹を抱えるように笑い込んでいる。


「どうして……、効いてない」


 そんな奴の様子を見て俺はまた絶望する。必殺の切り札であるはずの逆転罠を使って一つも効果が見られないことに俺の体はよろめきそうになる。


 さっきの発言したアーツで爆発したのか?……どうすれば、どうすればあいつに勝てる!?


 頭の中で思考するが、その思考は終結することは無い。


 まだだ……。まだ、罠も残ってるし、効果時間も残ってる。いけるはずなんだ。


 弱気になりそうな心を奮い起こすようにポーチの画面を見やる。


『ポーチ容量 アイテム:46/100

 金貨:13500/50000


アイテム(経年劣化無し):

ポーション(下級)×15

ホットドック×2

おしぼり×2

トラバサミ×13

簡易落とし穴×4

森の罠×2 

エレキトラップ×3

弓矢の罠×1

タイムトラップ×2

ブレイブバードの呼び羽

生活用品』


 俺はすぐさまエレキトラップを2つ、そしてタイムトラップを2つを選択し、メーエルの周りに設置する。


 設置されたエレキトラップを発動するように念じると、その2つの電気のエフェクトが描かれた鉄板はメーエルの足に接する地面に瞬時に移動し、電流のエフェクトが奴の体に纏われる。


 また、懐中時計のようなものが2つ、メーエルの前の空間にポンと出現し、秒針がゆっくりと刻む。


「無駄だ。『スピ……」


 メーエルがまた先ほどの爆発するアーツを発動しようとしているのだろう……。だが、俺はその発言よりも早くメーエルに向けて剣を構えて走り出した。

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