第5話


「「まだかなぁ」」


「「まだなのかな」」


「「おなかすいたねぇ」」



 カサカサカサカサ



 カサカサカサカサ




 ゆらゆらゆら










 ブブッ


















 ガサッ ガサガサガサガサ


 ガサガサガサガサ ピキッ ピキキ







「ちっ、また呑気に寝てやがる 」



 ブーブブッ



「あのバ○ア、ぼっちでよく生きてられるよな」


「な~ 笑」


「何も生み出せんし、何の役にもたってねーのに、無駄に長生きしすぎ」


「飼われてるからしょーがねーよ 笑」


「あーいうのもとっとと殺すべきだよな。いたって意味ねーもん。ゴミだしマジで迷惑なだけ。若くて未来ある俺たちに食われて栄養になった方がよっぽどましだろ 。

こっちは子孫繁栄にもめちゃくちゃ貢献してやってんだから」


「な~笑笑」







 ぷぴ~。 ふぁ~あ。


 あら、また来てるのね。黒いだいかぞくさんたち。

 あのお母さんでは……ないわね。

そっくりだからみんな同じに見えてしまうわ。


にしても、いちいち数が多いこと。






「何みてんだよ」



 ゆさゆさゆさ



 ガサ、ガササ





 ねむねむ。


 長いおみみ草さんたちが元気にゆれてるわ。

わたしのおみみも、ああなびいてるのかしら。




「無視してんじゃねーよ。生産性もゼロの老害檻うさぎが。

せめて社交性ぐらいは“へいへい”頑張れよ」




 ねむねむねむ。




「言っても無駄だろ。このうさぎボケてるらしいから 笑」



「ちっ、まじで終わってんな。

おいバ○ア! とっととくたばって食われろや! 」




「きゅ」




「あ?」





「きゅっ」




「聞こえねぇ!

おい、近づいてやるから“うさぎのくせに産まずに生き続けてごめんなさい”って謝れ。“喜んで食われます”って言えや」



 ガサッ



「きゅきゅ (チャックさんのものです) 」



「だ~か~ら~、ふさげてんのか! 」





「きゅきゅっ

(わたしはチャックさんのものです )




 きゅきゅっ!

(わたしは、チャックさんのものです! ) 」

































 ふぅ。



 わたしはうさぎ。


 チャックさんのうさぎ。



 からだのおていれも日課なの。




 ごしごしごし


 


 しぶとい汚れね。なかなかとれないわ。





 チャックさん、チャックさん、チャックさん。


 チャックさん、チャックさん、チャックさん。






 約束したもの。







 また会いたいわ。ごしごしごし







































 カサカサカサカサ カサカサカサカサ


 カサカサカサカサ カサカサカサカサ




「「まだかなぁ。まだかなぁ」」


「「早く食べたいね」」


「でも近づいたらさようなら 」


「さようなら」


「どっちみちね」


「「ふふふふふ」」










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