オメーじゃ勃たねぇよ
「これでもうちょっかいかけてくることはないかな。ほんとしつこかったな……」
旅館の美味しいご飯を部屋で食べながら、俺はついつい愚痴を漏らしてしまう。でも、まさかここに来てまであんなことされたら正直気分が悪くなるに決まってるわけで。はぁ……なんでこんなことになるんだか。
「先輩も大変ですね、ほんと」
花蓮も呆れながらモグモグとご飯を食べていた。
「でもあいつ、なんで俺に固執するんだ? どうせそんなに俺のこと好きじゃなかっただろうに」
「多分、私に復讐をしたいだけですよ。私のせいで彼女は大変な目にあいましたからね」
「あーそういうことか……。気持ちはわかるけど、俺としちゃ迷惑極まりないや。それに、花蓮が危険な目にあうのもイヤだし」
「それは問題ないかと。ちゃんと釘刺しておきましたし。……それで、ご飯食べ終わったら……」
「………ああ」
前々から話していた通り、今日の夜に俺たちは一線を越える。ちゃんと準備はしてきたし、事前に色々と調べたりもしたし……うまくできる自信はあんまりないけど、花蓮に喜んでもらえるよう頑張りたい。
「先輩、緊張してます?」
「……正直してる」
「実は、私もしてるんです。なにせ初めてのことですから。なので、優しくしてくださいね」
「もちろん」
そんなドキドキな出来事を後に控えながら、俺たちはご飯を食べ終える。しばらくは後片付けがあるので部屋でゆっくりしながら過ごしていた。
「み、水買ってくる俺」
でも緊張してそわそわしてしまった俺は、つい外に出て水を買いに行く。やっぱりドキドキしてしまって落ち着くことなんてできないな。水飲んで落ち着こ……。
「!?」
「ちょっとついてきて。来なきゃ叫んで痴漢されたっていうよ?」
人気のない自販機に行ったら、後ろから突然真衣に口を抑えられてしまう。こいつ……まだ諦めてなかったのかよ! クッソ……女をうまく利用しやがって。
「……なんだよ」
「セックスしよ?」
「……は?」
わけのわからないことを言い出したこのビッチに、俺は唖然とせざるを得なかった。なんなんだこいつ……もう、花蓮に復讐がしたくて頭がおかしくなってるんだろう。
「私としたいでしょセックス? だからさせてあげるよ、明彦が思いっきり気持ちよくなれるよう頑張るから!」
真衣は強引に俺の手に胸を触らせて、場所も気にせず服を脱ぎ出した。
「……」
「だから、素直にいうことを……え、な、なんで勃ってないの!?」
だけど、俺は全く興奮しなかった。確かに真衣の身体は恵まれたものだとは思う。でもさ、もう俺は真衣のことが心の底から嫌いだから、こんなので興奮なんかできなかった。
「オメーじゃ勃たねぇよ、クソビッチ」
「そ、そんな……!?」
「……あーあ。警告したのに」
俺が帰ってこないことを心配したのか、花蓮がここまでやってきた。目はもうすでに殺意に溢れていて、今の花蓮はおそらく平気で人を殺してしまうだろう。
「先輩、殺しはしないので少々痛ぶってきていいですか? もう邪魔されたくないので。大丈夫ですよ、絶対、ばれませんから」
「……わかった。でも、俺も一緒にいいか? もう、花蓮だけに責任を負わせたくない」
「……いいですよ。でも、先輩は見るだけです」
「……ああ」
「な、何勝手に話を進め——」
そして花蓮は真衣を気絶させて、俺たちは旅館から離れた山の中に向かっていった。
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新作を投稿しましたので、そちらもよろしくお願いします!
「陵辱系エロゲーの竿役に転生した俺、なぜかヒロインから襲われる。どうやらここは貞操逆転世界らしいので、女どもをわからせてやろう」
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