第5話藍原家の伝承(前編)
藍原家の客間に通された私と白府は、月子さんに話を聞くことができた。
すると月子さんはあるものを持って部屋の中に入ってきた、それを見て白府さんは驚愕した。
「それは、家宝の・・・」
紛れもなく蛇の目の宝箱だった、そして月子さんは宝箱を目の前に置くと、私と白府さんに土下座した。
「申し訳ありません!蛇之目家の家宝を盗みだしたのは私です。」
「月子さんが・・・、一体なぜ?」
そして月子さんは話し出した。
「この藍原家には、明治の昔に活躍した有名な絵師の絵が保管されているのです。この藍原家はその絵師と深い親交がありまして、いくつか屋敷の絵を描いてもらったことがあります。その内の一つが、このシロヘビのまがたまなのです。」
「なに、それじゃあこの宝箱の中は・・!」
私と白府は宝箱を開けた、するとそこにはまがたまにとぐろを巻く、白く美しいヘビが描かれた絵画があった。
「これがシロヘビのまがたま・・・。」
「はい、初めて目にした時、我が家の家宝にある絵とほとんど同じだと思いました。」
「でも、この絵は蛇之目家の家宝のはずですが、一体どういうことですか?」
私が質問すると、月子さんは冷たい眼差しで答えた。
「それはその絵を先代の蛇之目家が盗み出したからです、そして先代はその絵を蛇之目家から取り戻そうとしたのです。」
私と白府はさらにおどろいた。
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