奇談 てるてるぼうず
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くさいくさい
奇談 てるてるぼうず
私の家の向かいの人がてるてる坊主を吊るした。雨はやんだ。ずっとずっと雨は降らなかった。向かいのてるてる坊主が日に照らされていてあの家を視界に入れたくなかった。
向かいの家がくさい。うちまでとどく悪臭が鼻を突く。私は学校に行くたび、帰るたびにお向かいさんのおおきなてるてるぼうずを見なくてはいけないし匂いを嗅がなければいけないなんて…あれはもうプチ公害だと思う。
しばらくしてお向かいさんのてるてるぼうずが吊るしてたヒモを残して無くなっていた。白いヒモは赤黒くなっていた。
お向いさんのてるてるぼうずが落ちてからはずっと雨が続いた。
私は自分もかと諦めてロープを用意した。
お父さんをてるてるぼうずにした。雨がやまないよりはマシ。
お向いさんの家からは臭いが無くなった。
代わりにうちの家から臭いがするようになったのは仕方ない。お向いさんには気の毒だがお宅もこないだまでしていたのだから許してもらおう。
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