メイドさん。
居住区画へ到着すると、シリアスが購入した物についてはすぐ判明した。
『二○秒ぶりの再会。シリアスは小型中級局地作戦工作機。サソリ型バイオマシン・デザートシザーリア戦闘改修式オリジン擬人化ホログラム。キャラクター名シリアス。気軽にシリアスちゃんと呼ぶと良い』
居住区画で待っていたのは、高密度ホログラム発生機を増設した多目的ボットの傍に佇む、擬人化したシリアスだった。
銀髪銀眼のゴシックロリータなリアスバージョンは、ディアラちゃんのオペレーター用なのだろうか。居住区画に居るシリアスのホログラムは、金髪金眼にクラシカルなメイド服を着た女の子だった。
髪型もストレートロングのリアス版と違い、ゆるふわウェーブしたセミロングの金髪がどちゃクソ可愛くて僕の股間に悪い。なんだあれ、超可愛いんだが? 殺す気か?
「しゅげぇぇええええッッ!?」
「きゃぁぁぁぁあかわいいいいいっ!」
『愉悦。シリアスはシリアスの擬人化データを可愛く制作出来た。ラディア、褒めるべき』
「そりゃもう幾重にも天へ感謝を捧げて五体投地の末にこの身この心の一片に至るまでをシリアスに贈るよ。要するに凄く可愛い」
御家族達にドン引きされようとも本気で、この場で五体投地しても良い心地だ。なんだあれ、超可愛いんだが? 殺す気か? 殺す気過ぎるのか? 僕を何人殺す気だ?
シリアスのペットみたいな感じになってる多目的ボット君がまた、シリアスの可愛さを引き立てて居る。ああ可愛い。
多目的ボットは縦型ドラム式で、必要に応じてマニピュレータがガシャって飛び出て仕事をするタイプなんだろう。
そして円柱型の頂点に、明らかにホログラムを生成してますって感じにピコピコしてる機材が増設されてる。
その横で、年齢と等倍の大きさで佇むシリアスは、高精度なホログラムによって存在感がバッチリだ。本当に人がそこに一人居るとしか思えない程のクオリティになってる。
これ、かなり高いホログラムマシンだな?
僕らがコレをホログラムだと理解出来たのは、シリアスが態とホログラムの制度を数瞬だけ下げ、ちょっとした態とらしいノイズを生み出したからだ。
そのノイズを見なかったら本当に女の子になったシリアスがそこに居るのかと思っちゃうわ。
普通のホログラムは、端末とかに使われてるホログラムの性能は此処までじゃない。向う側が透けてたり、質感がおかしかったする物だ。
『成功。シリアスはラディアを驚かせて満足。良い買い物だった』
「随分と精度の良いホログラムだね? どうなってるのコレ?」
『簡単。アルバリオ邸で使われているホログラムマシンメーカーの力作を購入しただけ。流石に屋敷に埋め込む大型の発生機には効果範囲で勝てないが、多目的ボットの周囲一メートル程度で有れば、この精度のホログラムを維持出来る。とても良いメーカーの品』
子供達、取り分け女の子達がキャピキャピしてる。
ネマの時点で既にアレだったのに、神が産んだ『可愛い』の完成系みたいな女の子がもう一人増えたのだ。そりゃキャピキャピ感も増えちゃうよね。
はぁ、メイド服のシリアスも可愛い。しゅき。御奉仕されたい。
…………ああ!? 擬似的に御奉仕(真面目な方)をする為の多目的ボットなのか! 掃除したり配膳したり! ホログラムは物に触れないもんね! ボットに家事をやらせて擬似メイドさんなのか!
マジか。マジなのか。これは、もう。こんなんされたら、もうさ?
…………セクサロイド買いたくなっちゃうじゃん。
ねえ? 本物のメイドさんになって欲しくなっちゃうじゃん。
夜にも御奉仕(真面目じゃ無い方)をして欲しくなっちゃうじゃん。
ちくしょう! 買うしか無いのかセクサロイドッッ!?
でも自分でセクサロイドを買ってシリアスにプレゼントするってハードル高過ぎない!?
だって、それ、もう、シリアスに対してストレートに「エロい事がしたいです」って宣言じゃん! セクサロイドってそう言う物だし!
「家に、メイドさんが…………」
「アナタ、怒るわよ?」
「い、いや違うぞッ!? その、ほら、設備も凄いだろう!? 此処へ更にメイドさんまで入ったら、貫禄が凄いなって思っただけさ!」
多分、僕と同系統の事を考えたらしいお父様が、お母様に
だよね。思っちゃうよね。僕は悪く無いよね。
だって、最愛の相手がさ、家に帰ったらメイドのコスプレしてるんだよ? 股間に悪いに決まってるじゃんッ!? 物凄く久し振りに正しくちんちんが作動するよッ!?
本来はこのパーツ、バイオマシンの戦闘中に作動する物じゃないからね!? 夜の戦闘中に作動させる物だからね!?
………………ぼ、僕はいったい、何を言ってるんだ? ダメだ混乱して来た。
シリアスが早速、メイドのお仕事として皆にお茶を振る舞ってくれた。勿論ホログラムは物に触れないので、お仕事をするのは多目的ボット君だ。
それを口にして一服。うん、落ち着いた。なんだよ夜の戦闘中って。馬鹿なのか。
「ところでシリアス、髪型変えたの?」
『肯定。ラディアのポロン・アルバリオに対する態度を見て、ストレートロングより此方の方が、ラディアの好感度が高いと判断した』
「ああ、確かに。ポロンちゃんはゆるふわウェーブって訳じゃないけど、ふわふわしてるもんね」
『肯定。シリアスは今日から、ゆるふわ女子』
可愛い。
そうか、今日から居住区画でも、僕はシリアスとイチャイチャ出来るのか。幸せだな。
多目的ボット君もそこまで大きくないので、シャムの中は不自由無く移動可能となってる。
つまり何処でもシリアスと一緒だ。まぁメイドが自由に移動しなきゃダメなくらい仕事が発生する様な、緩い設備じゃないのだけど。
バスルームもトイレもオートクリーンだし、ゴミ処理もプラズマドライブ式のゴミ箱に入れとけば消し飛ぶから、区画内に無駄なゴミとか無いし。
でもシリアスがそこに居るってだけで値千金だ。良くやってくれたホロメーカー。どのくらい投資したらお礼になる?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます