2700万に成りました。
「ふむ。取り敢えずこのダングで良いかな。せっかくだから
『大型の
「了解」
そうだった。
僕とシリアスの所持金は、シリアスのアップグレードで三五○○万シギル程使ってるので、残り九○○○万くらいだ。一億と二六○○万稼いでたからね。
勿論、使った三五○○万にはまだ装備して無いコンシールドブラスターの代金も含まれてる。
「ダングの購入はどうする? 僕が出す?」
『折半で良いと思われる。仕事の報酬から経費を抜いて一割をネマへ。残りを何時も通りに折半して受け取れば、自動で返済作業が終わる。僅かでも手間を増やす理由が無い』
「ああそっか。僕が出したら、わざわざネマの二割から一割を僕の口座にって計算が発生するのか。なら確かにネマへの報酬を払った後に、何時も通り僕とシリアスで折半する方が楽だね。金額だけ記録しておけば返済に支障もないし」
『シリアスは言うほど使わないので、口座が目減りしても困る事が特に無い。プール金的な扱いでも構わない』
「いやそれはダメだけど」
シリアスのお金の使い道って、僕の女装服だもんね。でもシリアスのお金は、そのままシリアスのお金である。プール金扱いとか冗談じゃない。
ちなみに、シリアスは僕のメンズ服を買う理由が無い事に気が付いて、レディースしか買わなくなった。辛い。メンズが欲しければ自分で買わねばならぬ。いや自分で買うのは当たり前なんだけどね。
「じゃぁ、居住区画のデザインも選んで、装甲も一応アプデしようか。アンシークが居ない分、センサーも良いの欲しいし、その他諸々で…………、オプション代込みで二七○○万シギルに成りました」
「………………それ、ねまの、しゃきん?」
「……これはちょっと、正直アホみたいにオプション付けまくって申し訳無い。うん、いや、返済の催促とかしないし、利息も付けないからさ。ゆっくり返済で良いからね。それに、その分高品質な機体を先に貰えるって見方も出来るし、まぁ、許してよ」
ちなみに、今はダングのオーナーが僕なので一緒に住むが、ネマがお金を返し終わってダングの所有権を得て、僕に居住区画から「出てけ!」と言うなら、素直に出て行くつもりだ。お金を返し切ったのなら正当な要求だし。
その頃にはもっとお金稼げてるだろうし、そしたらまた何か考えるとしよう。
カスタムダングの機体が大きいので、居住区も大きい。
勿論ガレージ部を圧迫しない程度だけど、コックピットからでも格納庫からでも行ける居住区は中々の物になってる。
僕とネマのプライベートな部屋を含めて個室が四つ。キッチンにバスルームにトイレも完備。リビングダイニングもモダンでオシャレだ。
水周りは超高度循環システムが搭載されてて、生活排水を完璧に浄化して再利用出来る内部完結水道となってる。
技術力的には汚物も処理して浄化、再利用だって可能なんだろうけど、気分的な問題なのか汚物処理システムは別に高度なのが入ってた。ミニプラズマドライブって言う、まぁ溜まった汚物を消し炭にしようぜ! って装置だね。
そうやって徐々に目減りした水は何処かで補給しないとダメなんだけど、一度の補給で二ヶ月は無補給で良いくらいの高効率循環システムらしい。凄いな。
つまり、基本的にお水は使い放題! シャワー浴び放題! バスルームでザバーって水を無駄にしても無駄じゃない! 最高か!
「しかも外に出たらおじさん居るし、サンジェルマンの近くにはタクト達も居るし。…………幸せか?」
『肯定。ラディアはずっと幸せに生きる』
「しゅき」
忙しそうなおじさんを尻目に、ハンガーに居るシリアスのアームに抱き着いた。すりすり。装甲がひんやりするんじゃぁ。
「と、言う訳で。ネマが免許さえ取れば、お家ごと仕事が手に入ります」
「…………すご、ぃ?」
「この収入で、このランクの家まで着いてくる仕事を、『凄く無い』と評価するなら、それ聞いたその辺の市民が助走を付けて殴って来るよ」
「……こぁぃ」
任せると言うネマにも、流石に自分の個室くらいは選ばせた。拘らない場合はメーカーが用意してるプリセットから選択出来て、ネマはその中からパステルカラーが基調の女の子らしい部屋を選んでた。
僕はおじさんと趣味が似てるので、ちょっとレトロっぽい感じの、シックでモダンな個室を選択。残り二部屋は客間として無難なデザインが良いだろう。
機体のカラーリングも、今回は奇を
「あ、そうだ。コックピットはどうしようか? 汎用で良い?」
「………………ぁの、ね。…………しりぁ、す、の」
「シリアスのコックピットが良いの?」
「…………ぅん」
希望を言われたので、一応スイートソードのカスタムコックピットブロックのシリーズを全部見せてあげた。
「…………………こぇ、かぁいぃ」
「スイートフラワー? ネマはパステルカラーが好きなの?」
「…………ぅんっ」
パステルカラーのケーキと花柄がモチーフのカスタムコックピットだ。
デザリアは他都市だと微妙にマイナー機体な為にシリーズに加わったのが最近だけど、ダングは超絶需要があるスーパースターみたいな機体なので、スイートソードが出してるシリーズは一つ残らず全部にダングカスタムが有った。
「ふーむ。操作系の細かい違いは有るけど、基本はゴシックローズと同じか。でも、試験受ける時は汎用コックピットで受けるからね? こっちに慣れ過ぎて試験落ちたとか言ったら怒るからね?」
「………………ぁい。がんばぅ」
「〝ます〟を付けろよデコスケ野郎」
「…………ぇへ」
やっぱり何故かデコスケ野郎って言うと喜ぶんだよねこの子。なんで?
「まぁ良いか。ダング本体がこの値段なら、もう五○万以下のカスタムコックピットとか誤差でしょ」
『警告。正しい金銭感覚喪失と、それに対する危機感の欠如。気を付けると良い』
「…………ほ、ホントだよ。五○万が誤差とか、僕は何を言ってるの?」
シリアスに会う前の人生何個分だと思ってんだ。馬鹿なのか僕は。
でも実際問題、三○○○万シギル近い機体代金に、五○万プラスしたところでやっぱり誤差なんだよな…………。これは僕の感覚とか関係ない事実でもある。
こんな悩みを持つくらいに僕って、人生を丸ごとアップグレードしちゃったんだなって思いながら、端末で選んだ諸々で注文書を作って、メーカーに送信。アンド支払い。
使った額の半分がシリアスの口座から僕の口座に送金されて、これで折半だ。
「でもこれ、ネマが試験に落ちたら別のパイロット探さないと行けないんだよね」
「…………が、がんばぅ、よ?」
「勿論、試験に落ちて雇用の話しが全部白紙って時には、この機体は僕達が購入したって事にするから、借金は無しで良いよ。そこは安心して。…………落ちたら追い出すし」
「………………が、がんば、ぅ!」
「うん。まぁ、頑張って? 勉強用のテキストは用意してあげるから。…………ああ、それとネマにも端末が要るね。意外と必要な物が多いな」
サンジェルマンが移転するまでの間、僕はネマの訓練をして、スピカの訓練をして、そしてアルバリオ邸でも訓練した。
ポポナさんとセルバスさんは輸送機免許試験に受かってた。
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