ふにゃぁあ。
『あー、またデザリアを発見。座標を送信する』
「貰いマース☆ 午前中だけで旅団のお仕事終わったからもう後は全部僕の稼ぎぃぃいいいいい! ひゃっほぅぅう!」
僕は旅団からダングとアンシーク、そしてパイロットを借り受けた後、西ゲート近くで待ち合わせしたタクト達とおじさんをダングに回収し、そのまま警戒領域へ。
おじさんは所有するありったけの作業用ドローンとボットを持ち込み、ガレージダングの設備も早急に確認。
タクト達はおじさんに持たされた
そうして作業を開始すると、いやぁアンシークの索敵能力がヤバすぎる。偵察機って言うより索敵機だよね。分類が間違ってる。
最初の二時間でもう旅団からの依頼である四機分は鹵獲完了。いやぁ、設備が有ると楽ですねぇ! 僕もダングの所有を検討しようかなっ!?
て言うか、日に二機か三機の遭遇がアベレージだったのに、アンシーク居るだけでどれだけだよ! どんだけ砂の中に隠れてたの!
「うっひゃぁぁぁあっ! 稼げるぅぅぅうう!」
『…………羨ましい限りだ』
『肖りてぇ……』
『コレ、砂漠を歩くだけで金貰える美味しい仕事かと思ったら、目の前で山ほど稼がれる拷問じゃねぇか。割に合わねぇ……』
「あはー☆ 五日後なら旅団で真似して良いですよぉー!?」
『馬鹿野郎。その精度で狙撃出来る新人なんて居ねぇよ』
そして、この精度の狙撃が出来る人なら、もっと別の仕事でもっと稼げる。
高火力でクロスレオーネとかを狙えば、片核だけで千万単位のシギルが稼げるのだ。
しかし、ランク一や二の僕らには、デザリアの鹵獲が丁度良い。そしてデザリアの鹵獲で良いなら、今の僕でも無双出来る。
「八機目ェぇえー!」
『稼ぐなこいつぅ……』
『女共が最初に優良物件とか騒いでた意味が良く分かるよな。俺も女だったらこんな稼ぐガキを選ぶよ』
『まぁその女共はあの会議で少年へのヘイト高いんだけどよ』
「そんな事よりダング早くこっち来てー!?
『あ、悪ぃ。すぐ寄せる』
旅団に納品する鹵獲機は
納品には一度都市に帰るのかと思ったら、ダングのパイロットが傭兵回線で旅団まで連絡してくれたらしく、旅団のガレージダングが二機ほど来て納品物を回収してくれた。
「タクトー! 急いで!」
『ぁぁぁあっ!? 待てよ俺まだ歩かせるしか出来ないんだから!?』
五機目に鹵獲したデザリアには、沈静化済みの
これからタクトは鬼のように働かなくては成らないので、その前払いだ。
「稼ぎ減っちゃうよー? 十機に一機の約束だから、テンポ落ちると困るのはタクトだよー?」
都市の前まで完成品のデザリアを運ぶ人員を、タクトがチマチマと運ぶ。
ノーマルの汎用コックピットなんて、そう何人も乗せられない。だからその分タクトが往復して、グループのメンバーを高効率で回さないとダメだ。
『まったく! 人使いが荒い自慢の親友だぜちくしょう!』
え、あ、まっ、うぇっ、はぅぅ、た、タクト、僕の事、親友だと思ってくれてたの……?
あわわわ嬉しい手が滑るままま狙撃がぶれれれれ……。
『ラディア、落ち着く』
「ふにゃぁぁあ」
『ッ!? どうした坊主!? 稼げ過ぎて壊れたか?』
『ふにゃぁぁあってなんだ!? 何が起きるとそんな声出る!?』
旅団から借りてるメンバーさんに心配されたので、気を引き締める。
しっかし、本当にアンシーク凄いな。あのセンサーが詰まってる尻尾だけ、シリアスに増設出来ないかな。反ってるサソリ尻尾の付け根に、アリ尻尾も。正確には尻尾じゃなくてお腹って言うんだろうけど。
「討伐数の半分は鹵獲機になるの笑いが止まらん……」
『こっちも笑いが止まらんぜぇー! なぁラディア、これ定期的にやろうぜぇぇ!?』
「旅団がガーランドから旅立ったらガレージダングとアンシークを手配出来ないので無理でぇーす!」
と言うか、コレでもかなり格安で人を借りてるからね。日割りの報酬だからコレで済んでるけど、一機当たりで別途報酬とか頭割りで要求されたら、一気に効率が悪化する。
この条件でライキティさんから人を借りる交渉を経て、今が有るのだ。
だって新人さんが大いにやらかしてくれてたし? 僕が新人さんを助けるって仕事の流れに沿うものでもあったし、旅団の利益に大きく寄与する為の行為だった上に新人の態度に負い目もあって、諸々で格安の人材派遣なのだ。
「…………あれ? でも最近、ダングとアンシークを買いそうな人と知り合ったな?」
アズロンさんに、免許取得後にこれが傭兵の仕事だーって連れ出してダング借りようかな? 家族を乗せるって事は武装系ガレージダングになるんだろうし。
問題は奥様が連れ出せるか……。アンシークに乗る予定なのはポポナさんだから。
「そんなこんなで遭遇二○機目! つまり鹵獲数一○! 納品物とタクトの機体抜いて五機! グループの子達も頑張って! あと五機でグループの機体がもう一機貰えるよ!」
『それはそれで争奪戦がヤバそうなんだよな』
「戦闘機免許を一番早く取った子の物とか」
『それ良いな! それで行こう!』
アンシークから座標を貰って撃つ。座標を貰って撃つ。
本当に、デザリアって砂の中にはこんなウジャウジャ居たんだな。それで、お腹が減ってどうしようも無かった子が、砂から奇襲仕掛けてくるんだな。
シリアスによると、古代文明の遺跡は砂の奥深くに沈んでるらしく、シリアスも砂の海を泳いで地上に出て来たらしい。
『おいラディア! そろそろガレージがニコイチの残骸で溢れる! 一旦休憩だ! その間にチビ達使って
「了解でーす。じゃぁ、皆さんそう言う事なので、一度ダングに集まって貰えますか?」
『一番機了解』
『二番機了解。確か昼はそっち持ちだったよな?』
『三番機了解した。可能なら女の子の手料理を所望す』
『ガレージダング了解。安心しろ三番機、さっき聞いたらスピカって子がガレージでなんか作ってるらしいぞ』
『マジかッ!?』
「あー、多分おじさんの手伝いかな。スピカはあくまで助手……」
『それでも良いだろ! スピカってあの青髪の子だろ!? 小さいけど可愛いから良し!』
心做し、他よりも急いでダングに戻るアンシークをレーダーで見た。多分彼が三番機なんだろう。
子供が相手でも喜ぶなんて、どれだけ飢えてるんだろうか。
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